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官寺

出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2021年9月4日 (土)

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日本の官寺。

目次

種類

歴史

  • 594年:推古天皇、三宝興隆の詔。仏像さえあれば寺院とされた。
  • 680年4月:天武天皇、勅して諸寺を国大寺と非官営寺院に分け、さらに非官営寺院を30年を限度に食封を許可する寺院とその他の寺院に分類した。日本書紀
  • 685年3月27日:諸国の家ごとに仏舎を作らせた。寺院には仏像と経典が必要。
  • 692年9月:全国に545寺の公認寺院があり、寺ごとに稲1000束を灯明料として施入。
  • 716年5月15日:寺院の乱立をいましめ、合併や財物管理強化を命じる。額題と幢幡があることが公認寺院の条件で、田畝所有が可能になった。
  • 880年(元慶4年)11月29日:『三代実録』「詔分遣使者於廿一寺、修功徳」とある。

一覧

飛鳥時代の四大寺

奈良時代の四大寺

平安時代の四大寺

七大寺

十大寺

『類聚三代格』延暦17年(798)6月14日付太政官符による。

『延喜式』十五大寺

他に『類聚符宣抄』寛仁元年(1017)5月25日付官宣旨、『大鏡裏書』『伊呂波字類抄』『拾芥抄』などに別パターンの十五大寺が記載。

二十五寺

盂蘭盆供養料七寺

盂蘭盆会に供養料を供える七寺。『延喜式』大膳職に記載。

二十一寺

『三代実録』880年(元慶4年)11月29日条には「詔分遣使者於廿一寺、修功徳」とある。

『拾芥抄』二十一寺

『拾芥抄』記載の平安京周辺の21寺。「公家恒例御読経を行はる」とある。


資料

  • 『大日本史』仏事志[1]

資財帳

『奈良時代の大安寺』を参照

寺院 書名 成立年代 収録 備考
1 教昊寺 (寺財物帳) 733年(天平5年) 現存せず 733年(天平5年)10月11日に出雲国府から朝廷に提出(734年(天平6年)出雲国計会帳)。
2 大安寺 大安寺伽藍縁起并流記資財帳 747年(天平19年)2月11日 『寧楽遺文』
3 法隆寺 法隆寺伽藍縁起并流記資財帳 747年(天平19年)2月11日 『寧楽遺文』
4 元興寺 (元興寺伽藍縁起并流記資財帳) 747年(天平19年)2月11日 後世の改変が加えられているとみられる。
5 弘福寺 (寺縁起財帳) 747年(天平19年) 現存せず 794年(延暦13年)「大和国弘福寺文書目録」
6 法隆寺東院 法隆寺東院縁起資財帳 761年(天平宝字5年)10月1日 『寧楽遺文』
7 東大寺上院阿弥陀堂 阿弥陀悔過料資財帳 767年(神護景雲1年)8月30日 『大日本古文書』
8 西大寺 西大寺資財流記帳 780年(宝亀11年)12月25日 『寧楽遺文』
9 多度神宮寺 多度神宮寺伽藍縁起并資財帳 788年(延暦7年)11月3日 『多度町史』
10 宇治院 宇治院資財帳 861年(貞観3年)11月17日 『平安遺文』
11 安祥寺 安祥寺縁起資財帳 867年(貞観9年)6月11日 『京大史料叢書』
12 広隆寺 広隆寺資財帳 873年(貞観15年) 『平安遺文』
13 観心寺 観心寺縁起資財帳 883年(元慶7年)9月15日 『平安遺文』
14 広隆寺 (広隆寺資財帳) 886年(仁和2年) 現存せず
15 広隆寺 広隆寺資財交替実録帳 890年(寛平2年) 『平安遺文』
16 観世音寺 観世音寺資財帳 905年(延喜5年)10月1日 『平安遺文』
17 神護寺 神護寺交替実録帳 931年(承平1年)11月27日 『平安遺文』
18 信貴山寺 信貴山寺資財宝物帳 937年(承平7年)6月17日 『平安遺文』
19 仁和寺 仁和寺御室御物実録 950年(天暦4年)11月10日 『続々群書類従』
20 近長谷寺 実録近長谷寺堂舎并資財田地等事 953年(天暦7年)2月11日 『平安遺文』
21 不明 某寺資財帳 980年(天元3年)2月2日 『平安遺文』
22 観世音寺 観世音寺宝蔵実録日記 嘉保年間(1094-1096) 『平安遺文』
http://shinden.boo.jp/wiki/%E5%AE%98%E5%AF%BA」より作成

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