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満洲国の国家祭祀

出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2023年5月20日 (土)

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満洲国の国家祭祀。日本の神社風の祭祀と中国の皇帝祭祀の双方が行われた。満洲国・関東州の神社植民地創建神社も参照。



目次

沿革

  • 1928年6月:日本の関東軍、張作霖を爆殺
  • 1931年9月18日:関東軍、柳条湖事件を起こす。満洲事変の始まり。
  • 1932年1月:関東軍、満洲全域を支配下に置く。
  • 1932年3月1日:関東軍をバックに、張景恵・煕洽ら東北行政委員会が満洲国の建国を宣言。愛新覚羅溥儀を執政として、元号を大同と定めた。首都を新京(長春)に置いた。
  • 1932年7月:満洲国協和会を設立し、「王道楽土・五族協和」を掲げた。
  • 1932年9月15日:日満議定書。日本が満洲国を承認し、国交を結ぶ。
  • 1933年3月:満洲国建国を否認するリットン調査団の報告書に抗議して日本が国際連盟を脱退する。
  • 1933年5月31日:塘沽停戦協定。
  • 1934年3月1日:帝政実施。満洲帝国と名乗る。康徳と改元。執政の愛新覚羅溥儀が満洲国皇帝に即位。天壇 (満洲国)で天子の座に就いたことを示し、清朝および中国歴代皇帝の後継者であることを誇示した。
  • 1934年12月:日本は対満事務局を設置。総裁は陸軍大臣。関東軍が満洲国の軍事と行政の実権を握った。
  • 1937年7月7日:盧溝橋事件。日中の全面戦闘が宣戦布告なしに始まり、日中戦争に突入する。
  • 1940年:満洲国皇帝溥儀、日本に行幸。
  • 1940年5月11日:皇帝溥儀、「国本奠定詔書」を発布し、建国神廟を創建することを宣言。
  • 1940年7月15日:建国神廟鎮座。皇帝溥儀が日本語の告文を奏上。国務総理の張景恵や関東軍司令官の梅津美治郎らが参列した。祭祀府を設置した。
  • 1941年12月:日米開戦。
  • 1945年8月17日:満洲国、解体を宣言。

一覧

  • 満洲国皇宮
  • 天壇 (満州国):即位日に使ったのみか。
  • 文廟:文教部が祭祀を所管。
  • 福陵:奉天。宮内府の管轄。
  • 昭陵:奉天。宮内府の管轄。
  • 永陵:興京。宮内府の管轄。
  • 太廟:奉天。宮内府の管轄。

組織

宗教に関する部署として以下のようなものがあった。ただし、「神社」の管轄については日本政府との調整ができていなかったと思われ、法令に記述がみえない。

宮内府

  • 近侍処典守科:壇廟と寝陵を所管
  • 掌礼処典礼科:典礼祭祀や音楽を所管
  • 旧清室陵廟宮殿承弁事務会:奉天の福陵、昭陵、太廟、宮殿と、興京の永陵を所管。

祭祀府

満洲国祭祀府 建国神廟と建国忠霊廟の祭祀のみを管轄した。

  • 殉国者調査委員会

国務院

  • 文教部教化司礼教科:宗教及び宗教団体に関する事項、教化団体に関する事項、礼俗の改善に関する事項、祀典に関する事項、記念碑及び祀祠に関する事項
  • 建国神廟造営委員会

資料

  • 1932『満洲国法令輯覧』[1]
  • 1943『満洲国法令輯覧』1-9
    • 1「祭祀府」[2]
    • 2「建国神廟、建国忠霊廟」[3]
    • 2「文廟」[4]
    • 2「寺廟」[5]
    • 2「宗教」[6]
  • 『満洲国法令集』[7]
  • 『満洲国司法資料』1-8
    • 2「管理寺廟条例」[8]
    • 7「寺廟登記」[9]
  • 『即位大典慶祝大会紀念録』(中国語)[10]
    • 「即位大典」[11]
    • 文教部督学官岩間徳也「関於郊祭之本義」[12]
  • 『礼教事業概要 大同元年』
    • 「満洲国の宗教」[13]
    • 「満洲国宗教統計表」[14]
    • 「文廟祭祀」[15]
    • 「文廟一覧」[16]
  • 1941『満洲国官吏録』「祭祀府」[17]
  • 「建国神廟と建国忠霊廟の祭祀の意義」[18]
  • 1937『全満洲名勝写真帖』[19]
  • 『礼教資料彙輯』[20]
  • 『満洲帝国年報』
  • 『満洲国礼俗調査彙編』[28](中国語)
  • 『満洲国大系 第19輯 文化編』[29]
  • 『満洲国帝政記念写真帖』[30]
http://shinden.boo.jp/wiki/%E6%BA%80%E6%B4%B2%E5%9B%BD%E3%81%AE%E5%9B%BD%E5%AE%B6%E7%A5%AD%E7%A5%80」より作成

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