ようこそ『神殿大観』へ。ただいま試験運用中です。 |
上野・弥勒寺
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2021年7月18日 (日)
弥勒寺(みろくじ)は群馬県沼田市上発知町にある曹洞宗寺院。鎮守神の天狗中峰大菩薩の信仰が有名。迦葉山の名で知られる。龍華院。標高1322mの迦葉山の中腹標高900mにある。(参考:同名寺院弥勒寺_(同名)、龍華院)
目次 |
歴史
848年(嘉祥1年)、桓武天皇皇子の葛原親王の発願で、円仁を迎えて迦葉山山頂に一宇を建てて護国寺と称したのが始まりと伝える。天台宗寺院だった。摩訶迦葉が第一結集を開き経典が編纂したインド鶏足山に地形が似ているため、円仁は迦葉山と名付けたという。
室町時代の1456年(康正2年)、慈運が、この地に来た最乗寺15世の天巽慶順に帰依して禅寺に改宗。能登総持寺末となり、現在地に移転した。 天巽慶順の弟子の中峰(中峯)は大迦葉の化身とされ、天狗として神通力を発揮したとされる。10年1日の如く、師に随従し、伽藍の造営から説法まで尽くした。中興の事業が一段落して大盛宗隆に譲ったところ、「私は迦葉尊者の化身である。既に仏法を広める活動が終わったので、今後は永久にこの山に住み、末法の世の人々の苦しみを救い安楽を与える」といって天狗面を残して昇天したという。 天巽慶順のいた最乗寺も道了尊という天狗信仰で知られる山岳寺院であり、霊験を前面に押し出した総持寺系の曹洞宗の布教活動を示しているのだろう。
近世には沼田藩主の崇敬を得て寺領100石寄進。 1938年(昭和13年)、現在の伽藍を再建。
10年に一度、大開帳がある。
伽藍
現在の伽藍は1938年(昭和13年)の再建という。
名 | 概要 |
---|---|
本堂 | 本尊は聖観音。『独案内』では釈迦、迦葉、阿難とある。 |
法堂 | |
中峰堂 | 祭神は中峰大菩薩。中峯堂。鎮守堂。天狗堂。中峰閣。 |
開山堂 | 本尊は円仁、天巽慶順、歴代住職など。 |
迦葉堂 | 本尊は摩訶迦葉。 |
坐禅堂 | |
鐘楼 | |
書院 | |
歴代住職墓地 | |
真田信利墓 | 真田信利は沼田藩主。 |
亀石 | 参道にある。 |
観音窟 | 円仁が籠もったという。現存不詳。 |
山門 | 仁王門 |
和尚台 | 山上にある巨石。胎内潜りがある。和尚石、対面石がある。 |
奥之院 | 和尚台にある投入堂 |
座禅石 | 山頂にある。 |
組織
住職
- 1天巽慶順(?-1485)<1456->:最乗寺15世。越後・龍穏院開山。
- 2大盛宗隆()<>:1472年(文明4年)成孝院を中興開山。
- 3天山見亮()<>:1500年(明応9年)沼田観音寺を創建。1533年(天文2年)8月8日死去。
- 4
- 5
- 6
- 7興山智繁()<>:
- 8
- 9
- 10
- 11
- 12
- 13
- 14
- 15
- 16
- 17
- 18
- 19
- 20
- 21
- 22
- 23
- 24大覚雪峰()<>:
- 25
- 26
- 27
- 28
- 29
- 30
- 31
- 32
- 33
- 34
- 35大沢徳龍()<>:
- 36
- 37清水浩龍(1884-?)<>:加賀大乗寺67世。永平寺西堂。
- 38
- 39
- 40大島恭龍(1913-1981)<>:永平寺監院。
- 41羽仁素道()<>:永平寺副貫首。
資料
- 『迦葉山独案内』[1]