江戸・五条天神社

出典：安藤希章著『神殿大観』（2011-） 最終更新：2023年3月28日 (火)

五条天神社は、東京都台東区上野公園にある五条天神信仰の神社。祭神は大己貴命・少彦名命で相殿に菅原道真命も祀る。元は寛永寺境内にあった。寛永寺関連旧跡。花園稲荷神社と隣接。牛天神。

• 景行天皇代：日本武尊が忍岡に創建。あるいは京都・五条天神社を勧請したともいう（寺社備考）。摺鉢山（上野公園内）にあった。
• 1487年：尭恵という僧侶が忍岡の「鎮座社五条天神」に参詣（北国紀行）。
• 1638年：連歌師瀬川昌佐が徳川家光から屋敷地を拝領。
• 1641年：瀬川昌佐の子の瀬川時春、五条天神別当を兼ねる。同年、下谷天満宮を合祀
• 1657年：黒門前右脇に遷座
• 1697年：寛永寺根本中堂建設にともない、瀬川屋敷に遷座
• 1862年1月11日：大火被災（武江年表）
• 1928年(昭和3年)9月：花園稲荷神社の隣接地に遷座。1923年とも。鉄道用地買収のため。

（『日本歴史地名大系』、現地由緒書ほか）

江戸東叡山境内図	「天神屋敷」とある。寛永寺惣絵図	門前に「五条天神」とある。1851年(嘉永4年)東都下谷絵図