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霊明神社
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2024年1月28日 (日)
霊明神社は、京都府京都市東山区の霊山(りょうぜん)にある神社。祭神は天御中主尊・熊野大神(菊理媛尊・速玉男命・事解男命)。相殿は天照皇大神・猿田彦大神・天鈿女命・武甕槌命・経津主命。 神葬祭のための神社。京都霊山護国神社や霊山官修墳墓の母体となった。霊山正法寺の境内の一画に開かれた。村社だった[1] 霊明舎。
目次 |
歴史
- 1807年:猿田彦神石を譲り受ける
- 1809年:村上都愷、正法寺清林庵の一画の500坪を購入して神葬祭墓地として霊明舎を開設。8月3日付の証文が残る。
- 1809年11月:村上都愷、天御中主神と熊野三神を勧請
- 1812年5月:さらに500坪購入
- 1849年2月:社務所兼住居竣工
- 1849年9月:正法寺子院往生院の土地900坪を入手。後の西墓地。
- 1855年:吉田家より神葬祭の永世許状を1843年12月の日付で得る。
- 1856年11月:清林庵からも神葬祭の永代許可を得る
- 1862年4月13日:山口藩の松浦亀太郎が行方不明となり死体で発見された。久坂玄瑞によって霊山墓地に神葬された。志士の埋葬は初。
- 1862年11月18日:8月8日に絵堂で死去した長門清末藩の船越清蔵の招魂祭を霊明舎で、曇華院に仕える吉田玄蕃の依頼により山口藩50人が参列して執行(参列者の名前は不明)。以後、山口藩との関係を深める。
- 1862年12月14日:霊明舎に勤王志士ら66人が集まり、古川み行を斎主として招魂祭を執行。[2][3][4][5]
- 1863年3月8日:伊藤博文の依頼で内乱で死した4人の藩士を埋葬。
- 1864年7月19日:禁門の変。山口藩が賊軍となったため、霊明舎の活動に嫌疑を掛けられる。
- 1867年11月15日:坂本龍馬暗殺。霊山墓地に埋葬。
- 1868年1月16日:山口藩士の祭典
- 1933年:社殿改築
- 1934年:室戸台風で社殿倒壊。
- 2009年:本殿再建。
境内
- 本社
- 猿田彦神石:源融の河原院の邸内に祀られていた道祖神という。
- 御霊屋
- 西墓地
- 南墓地
組織
歴代神主
宮司に当たる職として「神主」の称を現在も用いている。源氏を称す。
- 1村上都愷(1752-1819)<1809-1819>:彦根藩士小倉貫仲の子。1852年生。金森藩村上家に預けられた。1756年、京都博多町の長谷川家の養子となる。1808年11月9日、白川家から神拝式作法を伝授される(霊明神社記録)。1809年、霊明舎を創設。1811年閏2月1日、白川家に正式に入門(白川家門人帳)。また文化年間、吉田家からも神葬祭の許状を得た。1819年閏4月26日死去。68歳。日向目。「くにやす」。
- 2村上美平(1790-1843)<1820-1843>:村上都愷の子。1790年生。1820年8月、吉田家より神葬祭許状(詳細な式次第を記す)。1823年11月、吉田家より風折烏帽子狩衣着用許可。1825年前後、土御門家に仕えていた。1843年7月死去。54歳。丹波。「よしひら」。
- 3村上都平(1821-1879)<1843-1878>:霊明神社祠掌。村上美平の次男。1821年生。初名は都栄。勤王志士と交流。1855年、吉田家より神葬祭の永世許状を1843年12月の日付で得る。1864年禁門の変で山口藩が賊軍となり、嫌疑が掛かる。一旦、霊明舎を離れ、市井を転々とする。1878年(明治11年)9月16日退任。1879年(明治12年)5月12日死去。59歳。主税のち、丹波、常陸。「くにひら」。
- 4村上歳太郎(1842-1920)<1878-1884>:村上都平の長男。1842年(天保13年)生。1869年(明治2年)、新貞老の仲介で佐渡県庁に勤務。1872年(明治5年)2月退職。1877年(明治10年)6月、教導職所属。1878年(明治11年)9月16日、霊明神社祠掌。10月、「招魂社社務」となる。1879年(明治12年)10月10日教導職試補。31日、養正社に招魂社勤務の願書を提出。1884年(明治17年)2月9日家督を譲る。1920年(大正9年)8月2日死去。村上都順とも。
- 5村上市次郎(1867-1923)<1884-1923>:村上歳太郎の長男。黒住教に入る。宗忠神社社掌。1923年10月8日死去。57歳。
- 6村上春一()<1923->:村上市次郎の長男。
- 7村上寿延(1921-2015)<1962-2007>:1921年(大正10年)生。1941年(昭和16年)京都国学院卒。平安神宮、伏見稲荷大社、安井金比羅宮などに奉職。1951年(昭和26年)、霊明神社「社家」。1962年代表役員・神主。94歳。
- 8村上繁樹(1948-)<>: