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イスラム教の聖人信仰
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
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2020年8月17日 (月) 時点における版
イスラム教の聖者。 メッカのカーバ神殿だけでなく、聖者廟も信仰の対象となってきた。 イスラム法ではメッカに行くハッジと、その他の聖地に行くズィヤーラを明確に区別する。 日本の研究者はハッジを「巡礼」と訳し、ズィヤーラを「参詣」と訳す(この訳が日本語として適切かは疑問だが、便宜上これに従う)。 イスラム法学上、メッカ巡礼は信者の義務とすることに異論はないが、参詣については見解が分かれている。 参詣は、神から勧められている行為とする意見から、禁じられている違法行為とする意見まで振り幅が大きい。 メッカ以外の三大聖地、メディナの預言者のモスクとエルサレムのアルアクサーモスクへの参詣を違法とする見解は例外的だが、聖者廟、中でも奇跡を起こしたとされる人物の廟への参詣については近代のイスラム法学では厳しい批判の対象となっている。 しかし、民俗信仰として現代においても衰えることはない。 (後藤明「イスラム巡礼総論」)
聖者の分類
後藤明「イスラム巡礼総論」では聖者を三つに分類する。1預言者、2ムハンマドの子孫、3奇跡を起こした人とする。 ここでは修行者(学者も含む)と為政者(聖者と言いづらい場合もあるが便宜上)も加える。
聖者廟一覧
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