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大和・松尾寺
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
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松尾寺(まつおでら)は、奈良県大和郡山市にある、観音信仰の真言宗寺院。本尊は千手千眼観音。舎人親王が創建したとされる。法隆寺別院だったとも。松尾山真言宗。子院福寿院があり、当山修験十二正大先達の一つだった。興福寺一乗院末となった。鎮守は松尾山神社。西松尾寺、松尾山寺、補陀落寺とも。山号は補陀洛山。 (参考:同名寺院松尾寺・補陀落寺)
歴史
法隆寺の北2kmにある。 42歳の舎人親王は松尾山で718年(養老2年)2月の初午に千手千眼観音を感得し、自らの厄除けと『日本書紀』の完成を願って法隆寺の永業を招いて松尾寺を創建した。 757年(天平宝字1年)「松尾寺縁起」編纂。 1272年(文永9年)、本堂再建。 1277年(建治3年)、本堂焼失。 1337年(延元2年/建武4年)、本尊と共に本堂を再建。
近世末まで興福寺一乗院末だった。 明治以後は高野山末だった。 戦後、独立して松尾山真言宗を立てた。 修験道関係文書が残る。
伽藍
- 本堂:本尊は千手千眼観音。1337年(延元2年/建武4年)の造営。本尊の真裏に背中合わせで舎人親王像を祀る。全国唯一の舎人親王像といわれ、江戸時代の作。他に堂内には鬼子母神、トルソー、空海などが祀られる。
- 神霊石:本堂裏の磐座。
- 行者堂:本尊は役小角。役小角の像としては全国最大級で5尺2寸という。前鬼後鬼と大峯8童子が囲む。泰澄作という。向かって左に生母の像、右に不動明王がある。
- 阿弥陀堂:本尊は阿弥陀如来。
- 七福神堂:本尊は大黒天。平安時代の古形の大黒天像。厨子内の向かって左に胎蔵界大日如来と右に金剛界大日如来がある。厨子の前の壇に向かって左に弁天と毘沙門天、反対側に恵比寿、福禄寿、寿老人、布袋を祀る。また左の別の間に聖天壇があり、右の間の聖徳太子は摂政像で冕冠をかぶる。
- 三重塔:本尊は如意輪観音(後水尾天皇念持仏)。
- 閼伽井屋:松尾水
- 護摩壇:
- 舎人親王塔:十三重石塔。舎人親王の骨と髪を納めるという。治定外。
- 松尾山神社:祭神は松尾明神・牛頭天王・清滝権現。
- 丹生社
- 入峰修行道
- 宝蔵殿:
- 経蔵
- 大講堂
子院
- 本坊:円空作の役小角像がある。
- 福寿院
- 福恩院
- 福園院
- 真如心院