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インド仏教

出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)

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==宗派==
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*上座部
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*上座部:北伝仏教では小乗部というが、現代では差別的としてこの語を用いない傾向にある。現在の[[南伝仏教]]の起源。
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**説一切有部:アビダルマ(論蔵)研究を中心とする宗派。迦多衍尼子(迦多衍那、迦旃延、カタヤーヤニプトラ)を開祖とみなす。薩婆多部、一切有部、有部、説因部、サルバースティバーディンとも。南伝仏教では化地部の分派と伝える。北伝仏教では[[倶舎宗]]に引き継がれる。華厳宗では「法有我無宗」と呼ばれる。
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**雪山部
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**雪山部:説一切有部に属さなかった上座部の保守派の呼称。ヒマラヤ(雪山)を拠点としたためこの名がある。南伝仏教では伝わらない。ハイマバタともいう。
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**犢子部
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**犢子部:五蘊の他に輪廻の主体としての自我(アートマン)の存在を認めた。説一切有部の分派の一つ。西インドにいた。華厳宗では「我法倶有宗」と呼ばれる。婆麁富羅、跋私弗底梨与とも。
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**法上部
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**法上部:犢子部の分派。詳細不詳。
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**賢冑部:犢子部の分派。詳細不詳。賢部とも。南伝仏教では賢乗部という。
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**正量部:犢子部の分派。詳細不詳。サンミティーヤともいう。
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**密林山部
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**密林山部:犢子部の分派。詳細不詳。南伝仏教では六城部とも。
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**化地部
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**化地部:北伝仏教では説一切有部の分派とするが、南伝仏教ではその逆と伝える。弥沙塞部とも。
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**法蔵部
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**法蔵部:化地部の分派。通常、仏典を経蔵、律蔵、論蔵の三蔵に分類するが、法蔵部では呪蔵と菩薩蔵を加えて五蔵とする。
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**飲光部
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**飲光部:説一切有部の分派。迦葉遺(カシヤピーヤ)を開祖とする。迦葉遺部とも。
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**説転部:飲光部の分派。南伝仏教でのみ伝わる。
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**経量部:インドで最後に登場した上座仏教の分派。北伝仏教では説一切有部の分派とするが南伝仏教では、説転部から別れたと伝える。鳩摩羅駄(童受、クマーララータ)を開祖とし、室利羅多(シュリーラータ)が大成した。論蔵(アビダルマ)を中心とする説一切有部を批判して、経典を重視した、つまり計量の基準としたことから経量部と呼ばれるが、加藤純章によれば、その教学は必ずしもその通りとは言えないという(世界大百科事典)。大乗仏教の唯識・瑜伽行派に影響を与えたという。大乗仏教の[[世親]]も元は所属していたとされる。[[成実宗]]に引き継がれた。日本の奈良時代の「修多羅宗」が経量部を指すという説もあるが不詳。経部、サウトラーンティカとも。
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*大衆部
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*大衆部:華厳宗では「法無去来宗」と呼ばれる。
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**一説部:華厳宗では「諸法但名宗」呼ばれる。
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**説出世部:華厳宗では「俗妄真実宗」と呼ばれる。
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**鶏胤部(灰山住部):南伝仏教では牛家部とも。
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**説仮部:華厳宗では「理通仮実宗」と呼ばれる。
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**北山住部
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==一覧==
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2017年3月5日 (日) 時点における版

目次

宗派

  • 上座部:北伝仏教では小乗部というが、現代では差別的としてこの語を用いない傾向にある。現在の南伝仏教の起源。
    • 説一切有部:アビダルマ(論蔵)研究を中心とする宗派。迦多衍尼子(迦多衍那、迦旃延、カタヤーヤニプトラ)を開祖とみなす。薩婆多部、一切有部、有部、説因部、サルバースティバーディンとも。南伝仏教では化地部の分派と伝える。北伝仏教では倶舎宗に引き継がれる。華厳宗では「法有我無宗」と呼ばれる。
    • 雪山部:説一切有部に属さなかった上座部の保守派の呼称。ヒマラヤ(雪山)を拠点としたためこの名がある。南伝仏教では伝わらない。ハイマバタともいう。
    • 犢子部:五蘊の他に輪廻の主体としての自我(アートマン)の存在を認めた。説一切有部の分派の一つ。西インドにいた。華厳宗では「我法倶有宗」と呼ばれる。婆麁富羅、跋私弗底梨与とも。
    • 法上部:犢子部の分派。詳細不詳。
    • 賢冑部:犢子部の分派。詳細不詳。賢部とも。南伝仏教では賢乗部という。
    • 正量部:犢子部の分派。詳細不詳。サンミティーヤともいう。
    • 密林山部:犢子部の分派。詳細不詳。南伝仏教では六城部とも。
    • 化地部:北伝仏教では説一切有部の分派とするが、南伝仏教ではその逆と伝える。弥沙塞部とも。
    • 法蔵部:化地部の分派。通常、仏典を経蔵、律蔵、論蔵の三蔵に分類するが、法蔵部では呪蔵と菩薩蔵を加えて五蔵とする。
    • 飲光部:説一切有部の分派。迦葉遺(カシヤピーヤ)を開祖とする。迦葉遺部とも。
    • 説転部:飲光部の分派。南伝仏教でのみ伝わる。
    • 経量部:インドで最後に登場した上座仏教の分派。北伝仏教では説一切有部の分派とするが南伝仏教では、説転部から別れたと伝える。鳩摩羅駄(童受、クマーララータ)を開祖とし、室利羅多(シュリーラータ)が大成した。論蔵(アビダルマ)を中心とする説一切有部を批判して、経典を重視した、つまり計量の基準としたことから経量部と呼ばれるが、加藤純章によれば、その教学は必ずしもその通りとは言えないという(世界大百科事典)。大乗仏教の唯識・瑜伽行派に影響を与えたという。大乗仏教の世親も元は所属していたとされる。成実宗に引き継がれた。日本の奈良時代の「修多羅宗」が経量部を指すという説もあるが不詳。経部、サウトラーンティカとも。
  • 大衆部:華厳宗では「法無去来宗」と呼ばれる。
    • 一説部:華厳宗では「諸法但名宗」呼ばれる。
    • 説出世部:華厳宗では「俗妄真実宗」と呼ばれる。
    • 鶏胤部(灰山住部):南伝仏教では牛家部とも。
    • 多聞部:
    • 説仮部:華厳宗では「理通仮実宗」と呼ばれる。
    • 制多山部:
    • 西山住部:
    • 北山住部:

一覧

仏跡

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  • Veṇuyaṣṭikā のRājāgāraka
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サーケータとアヨッジャー

  • Kaṇḍakīvana
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跋耆国(ヴァッジ国)

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釈迦国(シャカ国)

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  • Gaṅgā nadī
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迦尸国(カーシー国)

  • 仙人住処鹿野苑
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末羅国(マッラ国)

  • 淳陀の園
  • 闍頭菴婆園
  • Ajakalāpaka cetiya
  • 力士生地堅固雙樹林
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  • 阿耨井処


鴦伽国(アンガ国)

  • 馬林寺
  • 揵若精舎


阿羅毘国(アーラヴィー国)

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拘留国(クル国)

蘇羅婆国(シューラセーナ国)

支提国(チェーディ国)

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般闍羅国(パンチャーラ国)

阿槃提国(アヴァンティ国)

蘇摩国

Assaka国

Bharu国

弗迦羅国(ガンダーラ国)

未分類

  • 金子芳夫「原始仏教聖典の仏在処・説処一覧」[1]より。
http://shinden.boo.jp/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89%E4%BB%8F%E6%95%99」より作成

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