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スリランカ仏教
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
スリランカ仏教
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'''スリランカ仏教'''は、スリランカに伝わる[[南伝仏教]]の一つ。 ==歴史== ===マヒンダの来島=== 紀元前3世紀、マヒンダが来島してミヒンタレーで、ティッサ王に説教した。アヌラーダプラに仏教都市が築かれた。 ===三派の成立=== 大寺派、無畏山寺派、祇多林寺派が成立。 1017年、南インドのチョーラ朝がスリランカに侵攻。ポロンナルワを占領。パラクラマバフ1世がポロンナルワを奪還。以後、ポロンナルワが王国の都となり、「シンハラ文化の黄金期」を示す。仏歯を王権のシンボルとして神聖化する。大寺派に統一する。 1293年、南インド勢力の攻撃でポロンナルワは遂に廃絶となる。 ===キャンディ王朝の成立=== シンハラ人はタミール人の進出に押され、ヤバフヴァ、ダンバデニア、クルネガラ、ガンボーラ、コッテと遷都。コッテ王国から別れた勢力が1480年、キャンディを拠点に王国を建てた。北部はジャフナを中心するタミール人の地域となった。 ===西欧の侵略=== 1505年、ポルトガル人が上陸。キリスト教の布教を始める。沿岸部の大半がポルトガル領となった。17世紀にはオランダが取って代わった。多くの寺院が壊され、仏教は衰退した。 ===仏教の逆輸入=== 1753年にタイから僧侶を呼ぶ。シャム派。ついでビルマ由来のアマラプラ派とラーマンニャ派が成立。 ===イギリス植民地時代=== 1795年、イギリス東インド会社軍が侵攻。オランダを駆逐。1815年、キャンディ協約を結び、イギリス植民地となる。 仏教徒は迫害を受け、キリスト教徒でなければ就職もできない状態だったという。しかし1873年のパーナドゥラ論争での仏教の勝利は人々に勇気を与えた。ダルマパーラもその一人で、国内外で仏教の復興に取り組んだ。 ===独立後=== 1948年、イギリス連邦内の自治領となる。 1983年から2009年までヒンドゥー教を信じるタミール人勢力との内戦が続いた。 =寺院=== スリランカの寺院は通常、塔、菩提樹、本堂、僧院の四つからなるという。 ==一覧== *[[アヌラーダプラ]]:スリランカ仏教の原点となった聖地 **[[マハーヴィハーラ]]:大寺。大寺派の拠点 **スリランカの大菩提樹 **[[ルワンウェリサーヤ大塔]]:ルアンベリ大塔。高さ110m。 **[[トゥーパーラーマ大塔]] **[[ジェタヴァナ仏塔]]:破壊されたマハーヴィハーラの代わりに建てられた寺院。高さ122mの巨大な塔。祇多林寺。ジェタヴァナ・ラーマヤ仏塔。ジェータワナ・ラーマヤ仏塔。 **[[無畏山寺]]:アバヤギリ大塔。高さ110m。無畏山寺派の拠点。 **[[ダッキナ寺院]]:ダッキナ寺派の拠点。 **[[イスルムニヤ寺院]]:最古の寺院。涅槃仏。 **[[トゥーパラマヤ仏塔]]:白亜の塔 **[[アムバスタレー大塔]]:ミヒンタレーにある。仏教伝来の聖地という。塔の西側にマヒンダが瞑想したという岩がある。 **[[カンタカ仏塔]]:ミヒンタレーにある。高さ20m。紀元前1世紀中期の造営。1930年代に発掘。カンタカ・チェーティヤ。 **[[マハーサーヤ大塔]]:ミヒンタレーにある。紀元1世紀、マハーダーティカ・マハーナーガ王が造営。釈迦の髪を納めるという。マヒンダの墓がある。 *[[ポロンナルワ]]:シンハラ王朝の首都。スリランカ仏教の拠点 **[[ポロンナルワのランカティラカ寺院]] **[[ガル寺院]]:ガルヴィハーラ。 **[[キリ寺院]]:キリヴィハーラ。 **[[パバル寺院]]:パバルヴィハーラ。 **[[ランコトゥ寺院]]:ランコトゥヴィハーラ。 **[[ティワンカピリマゲ寺院]] **[[ハタダーゲ寺院]]:仏歯寺 **[[ダラダマルワ寺院]]:ワタダーゲ仏塔がある。 *[[キャンディ]] **[[ダラダーマーリガーワ寺院]]:仏歯寺 **[[アルヴィハーラ石窟寺院]]:前1世紀創建の古刹。 **[[エンベッカ寺院]]: **[[ガダラデニヤ寺院]]:岩山の上にある。 **[[デガルドルワ寺院]]:石窟もある? **[[キャンディのランカティラカ寺院]] **[[マルワッタ寺院]] **[[アスギリヤ寺院]] *[[ダンブッラの黄金寺院]]:石窟寺院 *[[スリーパーダ山]] 仏足石があるとされる *[[マルキリガラ石窟寺院]] *[[コロンボ]] **[[ガンガラーマ寺院]]:コロンボ最大の寺院。 **[[ワジララマヤ寺院]] *[[マハーラジャ寺院]]:釈迦が訪れたとされる寺院 *[[ウェヘラヘナ寺院]] *[[カタラガマ神殿]] *[[カンタロダイ遺跡]] *[[アウカナ大仏]] *[[ナーランダ遺跡]] *[[ブドゥルワガラ遺跡]]:大乗仏教の遺跡 *[[リティガラ遺跡]] *[[マグルマハー寺院]] *[[ナイナティブ島]]:釈迦が訪れたとされる聖地。 *[[チェーティヤパッバ寺院]] *[[シーギリヤ]] ==宗派== ===古代=== *[[大寺派]] *[[無畏山寺派]] *[[祇多林寺派]] *[[ダッキナ寺派]]:南寺派。 ===現代=== *[[シャム派]] *[[アマラプラ派]] *[[ラーマンニャ派]] ==人物== *マヒンダ:紀元前3世紀にスリランカに仏教を伝えた僧侶。アショーカ王の弟とも王子ともいう。大寺を創建。マヘーンドラ。 *ティッサ王:マヒンダを歓迎し、仏教を保護した。 *ブッダゴーサ:仏音。 *パラッカマ・バプー1世王:シンハリー王朝の王。宗派を大寺派に統一した。仏歯を王権のシンボルとした。 *ダルマパーラ(1864-1933):近現代のスリランカ仏教を復興させた。 [[category:スリランカ民主社会主義共和国|*]]
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