下御霊神社

出典：安藤希章著『神殿大観』（2011-） 最終更新：2023年3月21日 (火)

宮中賢所仮殿を移築した本殿

下御霊神社は、京都府京都市中京区下御霊前町にある御霊信仰の神社。上御霊神社と対になっている。境内に山崎闇斎を祀った生祠垂加霊社がある。下出雲寺があった。府社。

祭神

• 吉備聖霊：六座の和魂。吉備真備ではないという。
• 崇道天皇（750-785）：桓武天皇皇太弟。
• 伊予親王（?-807）：桓武天皇皇子
• 藤原大夫人（?-807）：伊予親王の生母。藤原吉子。
• 藤大夫（?-740）：藤原広嗣
• 橘大夫（?-842）：橘逸勢
• 文大夫（生没年不詳）：文屋宮田麻呂
• 火雷天神：六座の荒魂。菅原道真ではないという。
• 天中柱皇神（1654-1732）：相殿。霊元天皇

歴史

江戸時代の境内（『都名所図会』より）

境内

名称	祭神	概要
本社	吉備聖霊・崇道天皇・伊予親王・藤原大夫人・藤大夫・橘大夫・文大夫・火雷天神・天中柱皇神	現在の本殿は1790年下賜1791年移築の元仮内侍所。1788年に聖護院仮皇居に建設された仮の内侍所。
神明社	天照大御神・豊受大神	1807年再建。
八幡社	八幡大神	1807年再建。
春日社	春日大神	1807年再建。
猿田彦社	猿田彦大神
垂加霊社	山崎闇斎	猿田彦社相殿
柿本社	柿本人麻呂	猿田彦社相殿
稲荷社	稲荷大神
天満宮社	北野大神
宗像社	田心姫命・湍津姫命・市杵島姫命	1825年再建。宗像信仰
大国主命事代主命社	大国主命・事代主命
斎部社	斎部神	「天太玉命」とも。相殿社殿は1807年再建。
大将軍社	大将軍八神	相殿
高知穂社	高知穂神	「瓊瓊杵尊」とも。相殿
愛宕社	愛宕大神	「愛宕山に坐す神」とも。相殿
日吉社	日吉大神	「近江坂本山王七社」とも。相殿
神楽所
鳳輦舎
神庫		宝永大火後の建設。土蔵。
御餞屋

組織

宮司など

• 出雲路信直（1650-1703）：垂加神道家。山崎闇斎の弟子。
• 出雲路興通
• 出雲路通次郎（1878-1939）：

		門は仮御所の建礼門を移築したものと伝える

京都御苑（国土地理院空中写真より）