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中川寺
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2018年5月15日 (火)
中川寺(なかがわでら)は、奈良県奈良市にあった南都仏教・真言宗寺院。本尊は大日如来。修験道当山派の正大先達の一つ。根本成身院と号す。興福寺一乗院末。興福寺関連旧跡。廃絶。
歴史
大和と南山城にまたがるこの地域は南都僧が山中に籠って修行した地帯で、浄瑠璃寺、岩船寺、山城・随願寺、中川寺、鳴川寺が建てられ、平安時代から室町時代までの多くの石仏も残る。南都浄土教の行場として栄えた。天永3年(1112)、興福寺などで学んだ実範が中川寺を創建。南山進流声明の発祥地。 文明13年(1481)、寺内で騒乱が起き、伽藍焼失。細々と明治時代初年まで続いたらしい。 現在、実範墓と伝わる塔が残り、周辺には薬師、東福、地蔵院、清浄院などの字名が整地されたらしい平地とともにある。発掘調査は行われていない。 梵鐘が神戸徳照寺に伝わる。 (日本歴史地名大系)