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元興寺関連旧跡

出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2018年7月28日 (土)

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元興寺の関連旧跡。興福寺興福寺関連旧跡も参照。

目次

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飛鳥元興寺

  • 法興寺:奈良県高市郡明日香村。日本最初の本格的寺院。
  • 本元興寺:奈良県高市郡明日香村。平城京移転後も法興寺旧地で寺院として存続した。
  • 安居院:奈良県高市郡明日香村。江戸時代に復興。飛鳥大仏が現存。真言宗豊山派。
  • 禅院寺:奈良県高市郡明日香村。法興寺の東南にあった。道昭が建てた別院。平城京に移転。廃絶。

平城京元興寺

古代伽藍

  • 金堂:本尊は丈六金色弥勒仏坐像。弥勒殿の額を掲げていた。脇侍として千手観音2体、世親、無著、四天王像があった。厨子には十二神将の板彫があった(以上巡礼私記)。宝徳の土一揆で焼失。すぐに仮堂が再建されたが、文明4年に倒壊。また仮堂が再建されたがやがて廃絶したらしい。
  • 講堂:本尊は丈六薬師如来坐像で、脇侍は十二神将像(巡礼私記)。金堂の背後にあった。鎌倉時代初期にはあったが、室町時代中期までに廃絶したらしい。
  • 中門:観音の他、二天と八大夜叉を祀る(巡礼私記)。金堂の手前にあった。中門から左右に回廊が伸び、金堂を囲む形で講堂と接続していた。中門堂、観音堂と呼ばれ、現在の元興寺東塔院につながる。安政6年に焼失。
  • 食堂:講堂の真後ろ、僧房の後方にあった。食殿が背後に接続した。鎌倉時代初期にはあったが、室町時代中期までに廃絶したらしい。
  • 鐘楼:位置は未詳。元興寺には経蔵がなかったため、一説には伽藍の中心軸上、講堂と食堂の間にあったとも。鐘楼の鐘は足利義満によって相国寺に移された。
  • 小塔院:現在の元興寺小塔院。五重塔と対する形で金堂の西側にあった。百万塔が収められていた。のちには吉祥堂と呼ばれる。西小塔院とも。宝徳の土一揆で焼失。
  • 東屋:不詳
  • 新堂院:不詳
  • 東塔院:五重塔。小塔院と対する形で金堂の東側にあった。五重塔には法隆寺塔のような「四方浄土」があった(巡礼私記)。回廊で区画された中には僧房もあったという。創建時の五重塔は幕末まで残っていたが安政6年に焼失。現在の元興寺東塔院
  • 僧坊:大房と小子房を一組とする僧房が四つあり、東室南階大房、東室北階大房、西南行大房、西北行大房と呼ばれた。東室南階大房の一部が現在の元興寺極楽坊となる。
  • 中院:伽藍後方にあった付属施設。
  • 温室院:同上。
  • 蔵院:同上。
  • 大衆院:同上。
  • 修理所:同上。
  • 南院:伽藍の南方にあった付属施設。
  • 花薗院:同上。花園院。
  • 東西南北の大門:南大門には金剛力士像。

別院・塔頭

  • 禅院寺道昭が元興寺内に別院として建てた日本最初の坐禅道場。飛鳥から平城京に移転。平城京では元興寺から離れた場所にあった。
  • 華厳院:宇治院とも。山城宇治の荘園にあった別院。跡地不明。
  • 禅定院:元興寺の塔頭だったが、大乗院門跡が間借りする形で移転。大乗院の管轄下となり、事実上、吸収された。鎮守は瑜伽神社・高畑天神社。
  • 勝南院:勝南院町にあったと伝える。小南院、正南院、塩浪院ともいう。鎮守の住吉神社が現存する。(日本歴史地名大系)
  • 納院:納院町にあったと伝える(奈良曝)。「内院」(『大乗院雑事記』)も納院のことという。
  • 阿字万院:阿字万字町にあったと伝わる。名前以外は不詳。
  • 仙光院:礼光の住房といい、極楽坊の北にあったというが不詳(和漢三才図会)。国史大辞典では智光の住房でもあったと記す。
  • 玉華院:本尊は弥勒菩薩。明詮(789-868)が創建。明詮は貞観3年(861)、龍華会を始めた。建仁元年(1201)12月、貞慶が玉華院弥勒講のために『弥勒講式』を作成した。覚憲が住したか。(国史大辞典)
  • 東門院:別当房

後継寺院

後継寺院

  • 極楽坊:奈良県奈良市中院町。真言律宗西大寺派。
  • 東塔院:奈良県奈良市芝新屋町。単称華厳宗。
  • 小塔院:奈良県奈良市西新屋町。真言律宗西大寺派。

塔頭を起源とする寺院

  • 十輪院:古代元興寺の塔頭が起源という。
  • 聖光寺:古代元興寺の塔頭が起源という。弁長の旧跡。
  • 徳融寺:古代元興寺の塔頭が起源という。
  • 法徳寺:古代元興寺の塔頭が起源という。
  • 興善寺:古代元興寺の塔頭が起源という。
  • 光伝寺
  • 西光院
  • 高林寺
  • 金躰寺:元興寺南光院が起源という。
  • 阿弥陀寺:浄土宗。奈良奉行の菩提寺。
  • 十念寺:浄土宗。浄土宗西山禅林寺派。忍性旧跡

鎮守

  • 御霊神社:奈良県奈良市薬師堂町。元興寺鎮守。五条・御霊神社の分社。
  • 井上神社:奈良県奈良市井上町。御霊神社の元宮。
  • 京終天神社:奈良県奈良市北京終町。飛鳥神社とも。
  • 瑜伽神社:奈良県奈良市高畑町。禅定院・大乗院門跡の鎮守。元興寺と共に飛鳥から移されたという。
  • 飛鳥神並神社:奈良県奈良市高畑町。瑜伽神社内。
  • 高畑天神社:奈良県奈良市高畑町。禅定院・大乗院門跡の鎮守。祭神は少彦名命と菅原道真。春日大社の末社になった時期もある。祭礼を小五月会と称す。
  • 住吉神社:奈良県奈良市勝南院町。勝南院の鎮守。
  • 猿田彦神社:奈良県奈良市今御門町。
  • 白山神社:奈良県奈良市元興寺町。
  • 率川神社:奈良県奈良市西新屋町。近くの率川神社とは別。

資料

文献

  • 福山敏男「大安寺花厳院と宇治花厳院」[1]
http://shinden.boo.jp/wiki/%E5%85%83%E8%88%88%E5%AF%BA%E9%96%A2%E9%80%A3%E6%97%A7%E8%B7%A1」より作成

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