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吸江寺
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2020年9月28日 (月)
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- | '''吸江寺''' | + | '''吸江寺'''(ぎゅうこうじ)は、高知県高知市吸江(土佐国長岡郡)の五台山麓にある[[臨済宗]]寺院。本尊は[[聖観音]]。[[夢窓疎石]]が創建。[[臨済宗妙心寺派]]。旧称は'''吸江庵'''。山号は五台山。 |
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+ | 1406年、「吸江庵法式」制定。 | ||
+ | 守護代細川氏や長曽我部氏の庇護を受けた。 | ||
+ | 江戸時代初期、山内一豊の義子である湘南宗化([[妙心寺大通院]]住職)が入寺して復興。[[妙心寺]]末となる。 | ||
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+ | (『日本歴史地名大系』) | ||
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2020年9月28日 (月) 時点における最新版
吸江寺(ぎゅうこうじ)は、高知県高知市吸江(土佐国長岡郡)の五台山麓にある臨済宗寺院。本尊は聖観音。夢窓疎石が創建。臨済宗妙心寺派。旧称は吸江庵。山号は五台山。
歴史
1318年、夢窓疎石が執権北条家の招聘から免れるためこの地に滞在し、草庵を結んだのが始まり。 夢窓疎石は足利尊氏の帰依を受けたため、尊氏の守本尊の地蔵菩薩を祀った。 滞在は2年ほどだったが、門下の義堂周信や絶海中津らが跡を継ぎ、室町幕府の庇護を受けて発展した。 当初は土佐・竹林寺の支配下にあったが、1353年頃に独立した。 1397年には相国寺勝定院の末寺になっていた。 1406年、「吸江庵法式」制定。 守護代細川氏や長曽我部氏の庇護を受けた。 江戸時代初期、山内一豊の義子である湘南宗化(妙心寺大通院住職)が入寺して復興。妙心寺末となる。 吸江寺と改称したのはこの時という。 青年時代の山崎闇斎が修行した。
(『日本歴史地名大系』)