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国束寺
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2022年11月23日 (水)
国束寺(くづかじ)は三重県度会郡度会町平生にある天台宗寺院。本尊は十一面観音。和宗。山号は涌福智山。四天王寺関連旧跡。伊勢神宮関連旧跡。
伊勢神宮の西12kmの国束山(標高375m)にある。
601年(推古9年)、聖徳太子が天照大神の神勅を受けて国束山山頂に創建したと伝える。
元は36の子院があったと伝える。鎌倉時代まで栄えた。室町時代には衰退したが、戦国時代の北畠国永の『年代和歌抄』に禅也法師という僧侶が参籠した時に詠んだ歌として「寺の名も国をつかぬる山なれば世々にしたかくあふがざらめや」とある。
元和初年、藤堂高虎が寺領20石を寄進。
1674年(延宝2年)、和歌山藩主徳川光貞の寄進で、観音堂と荒神堂を再建。
1953年(昭和28年)、大阪大空襲で焼失した四天王寺復興のため、観音堂を四天王寺阿弥陀堂として聖天堂を四天王寺納骨堂として移築。境内を山麓に移転。旧荒神堂を本堂として、四天王寺の十一面観音を移して本尊とした。和宗に所属したのはその縁からか。
(寺院ウェブサイト、日本歴史地名大系ほか)