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朝鮮神宮

出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2023年7月6日 (木)

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朝鮮神宮01.jpg

朝鮮神宮(ちょうせん・じんぐう)は朝鮮京畿道京城府南山にあった神社。祭神は天照大神明治天皇官幣大社勅祭社朝鮮の神社


目次

歴史

1919年(大正8年)7月18日創立、官幣大社に列格し、社名を「朝鮮神社」とする(内閣告示第12号)。 1925年(大正14年)春、「朝鮮神宮御祭神論争」が起こり、「朝鮮国土の神を祀るべき」との議論が神社界から起こる。宮司に内定していた高松四郎も「国魂神」を合祀することを主張していた。しかし、当局は全く取り合わなかった。 同年6月27日、社名を「朝鮮神宮」に改称(内閣告示第6号)。 同年10月15日鎮座。勅使園池掌典次長。


1945年(昭和20年)8月16日、朝鮮神宮宮司額賀大直、権宮司竹島栄雄、京城神社宮司仲公と朝鮮総督府本多武夫の協議で朝鮮の神社の全てで昇神式を実施することを決定。同日午後5時から昇神式を斎行。御霊代は24日、京城飛行場を出発し、宮内省式部次長坊城俊良によって宮中に奉遷したという。また宝物の明治天皇佩用太刀は8月16日、京城飛行場を出発し、陸軍大尉仙石正文に託され、宮中に返納された。神宝、宝物、祭文、調度などは8月19日から25日までかけて焼却処分された。社殿は9月7日から10月7日にかけて解体され焼却された。 また日本政府は11月17日、内務省告示第264号により朝鮮・樺太・台湾の神社15社とともに朝鮮神宮を廃止した。

境内

組織

宮司

朝鮮神宮歴代宮司
生没年 在職年 略歴
1 高松四郎 1875-1955 1925-1931 福島県白河市出身。白河藩士の子。1875年(明治8年)生。1898年(明治31年)神宮皇学館本科卒。平野神社禰宜。1899年(明治32年)松尾大社禰宜。1900年(明治33年)、内務省神社局考証課嘱託。1901年(明治34年)10月7日、弥彦神社宮司。1921年(大正10年)日光東照宮宮司。1925年(大正14年)朝鮮神宮宮司。1931年(昭和6年)4月30日、橿原神宮宮司。1934年(昭和9年)4月11日、札幌神社宮司。1936年(昭和11年)12月26日、札幌神社に明治天皇合祀・神宮号改称を請願(戦後に実現)。1940年(昭和15年)8月10日、住吉大社宮司。1955年(昭和30年)死去。観光地化、単なる修養施設となりつつある神社の現状に対してあくまで信仰の場としての神社の興隆を志していたらしい。(「近代の神職高松四郎の研究」)
2 阿知和安彦 1873-? 1931-1940 愛知県出身。1873年(明治6年)生。神宮皇学館本科卒。1897年(明治30年)伊勢神宮宮掌・神宮皇学館教授。1897年(明治30年)7月1日、建勲神社宮司。1906年(明治39年)12月27日吉田神社宮司。1912年(大正1年)4月5日、日光東照宮宮司。1915年(大正4年)神宮禰宜。1926年(昭和1年)長崎諏訪神社宮司。1931年(昭和6年)4月30日、朝鮮神宮宮司。1940年(昭和15年)8月10日退任。皇典講究所所長。『大麻と神棚 家庭の神祭り心得』『五十鈴川流』『敬神に就て』。
3 額賀大直 1877-1961 1940-1945 神社本庁長老。千葉県神社庁庁長。千葉県出身。額賀家は香取神宮の社家の一つ。1877年(明治10年)生。唐沢山神社宮司、寒川神社宮司、札幌神社宮司、氷川神社宮司、浅間大社宮司、日光東照宮宮司、八坂神社宮司、住吉大社宮司を歴任。1940年(昭和15年)8月10日朝鮮神宮宮司。27日赴任。1943年11月4日、京城護国神社社司兼補(官報[1])。1945年(昭和20年)8月、敗戦を迎えた。11月17日、朝鮮神宮廃止。1946年(昭和21年)1月18日、香取神宮宮司。(略歴は香取神宮#組織を参照)

権宮司

1936年(昭和11年)権宮司設置(?)。

  • 吉田貞治(1900-?)<1935-1937>:青森県出身。1900年(明治33年)生。1924年(大正13年)神宮皇学館卒。常磐神社禰宜、塩竈神社禰宜。1933年(昭和8年)長門・住吉神社宮司。1935年(昭和10年)10月14日朝鮮神宮権宮司。1937年(昭和12年)5月15日、平壌神社宮司。1941年(昭和16年)2月豊国神社宮司。
  • 竹島栄雄(1905-)<1941->:1905年(明治38年)生。1939年(昭和14年)8月11日、柞原八幡宮宮司。1941年(昭和16年)2月21日、朝鮮神宮権宮司就任。(「任免裁可書」[2]

画像

資料

[3]

http://shinden.boo.jp/wiki/%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E7%A5%9E%E5%AE%AE」より作成

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