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熊野三山
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
2015年2月16日 (月) 時点におけるWikiSysopKARASUYAMA (トーク | 投稿記録)による版
熊野三山(くまの・さんざん)は、紀伊国(和歌山県・三重県)の山地に広がる、熊野信仰の発祥地・中心地の霊場。吉野山とともに修験道の根本道場で、社寺が混在する日本を代表する神仏習合の巡礼地。式内熊野本宮大社・大斎原がある熊野本宮、式内熊野速玉大社・神倉山がある熊野新宮、熊野那智大社・青岸渡寺・那智の滝がある那智山の3所の霊場から構成される。古くはイザナミの埋葬、八咫烏が導いた神武天皇東征の伝承がある建国神話の旧跡とされ、イザナミはスサノオなどとともに熊野大神として信仰される。仏教では、阿弥陀如来、観音菩薩、薬師如来などが熊野権現の本地仏とされ、極楽浄土、補陀落山、瑠璃光浄土とみなされた。一遍が時宗を開いた地でもある。
中世には、上皇・貴族から庶民まで多くの人々が参詣し、日本を代表する巡礼地となった。参詣道沿いには、分社あるいは御子神・眷属神を祀る熊野王子が建てられた。