軍人公墓

出典：安藤希章著『神殿大観』（2011-） 最終更新：2023年11月17日 (金)

概要

花蓮県軍人忠霊祠

台北の中正紀念堂（蒋介石顕彰施設）。いくつかの忠霊祠は中正紀念堂の建築がモチーフとなっているようである。

軍人公墓・忠霊殿・忠霊塔・忠霊祠は、中華民国国軍の軍用墓地。忠烈祠は、戦没者を奉斎するのみで遺骨は納められていないのに対して、これらは墓地として遺骨が奉安されている。行政院国防部管理のものと、地方政府管理のものとがある。

これらは二系統に分けられ、「公墓」系と「忠霊祠」系に分けられているようである。後者は、中央政府管理のものは、忠霊殿・忠霊塔と呼ばれ、地方政府管理のものは、忠霊祠と呼ばれている。

しかし、軍人公墓と忠霊祠（忠霊殿・忠霊塔）の相違については不詳である。霊園形式のものと、納骨堂形式のものの違いのようにも思えるが、必ずしもそうでもないらしくよく分からない。軍人公墓については法的な規定があるが、忠霊祠に関しては、明確な法的な規定は確認できていない。忠霊祠も法的には軍人公墓に含まれるのだろうか。ある時期に整備計画に基づいて、一斉に軍人公墓から忠霊祠に改称が行われたらしい。

もっとも格式高いのは五指山の国軍示範公墓である。特定の条件を満たすものしか埋葬されることは許されない。敷地内には国軍忠霊殿がある。蒋介石の遺骸を国軍示範公墓に遷座する計画が進められているが、難航しているらしい。また空軍には空軍独自の空軍烈士公墓がある。

現在、軍人公墓を名乗るのは、台北市軍人公墓、金門県軍人公墓、連江県軍人公墓の３座のみである。 このほか、インドにも公墓が存在している。

忠霊塔は、後備司令部の各地区に一つずつの３座が建立されている。 忠霊祠は各地方ごとに建てられている。ただ台中市、台南市、桃園県、苗栗県、南投県、雲林県、屏東県、基隆市、嘉義市には忠霊祠がない。新竹市にも現在はない。

軍人公墓や忠霊祠の建築形式はさまざまである。なかでも台北の中正紀念堂（蒋介石顕彰施設）をモチーフにしたものがいくつかあることは興味深い。

沿革

軍人公墓・忠霊祠一覧

大陸

• 国民革命軍陣亡将士公墓：南京霊谷寺

ギャラリー

国軍示範公墓

国軍示範公墓

国軍示範公墓（後ろに映るのが国軍忠霊殿）

国軍示範公墓

金門縣軍人公墓 入口	金門縣軍人公墓 参道	金門縣軍人公墓 参道	金門縣軍人公墓
金門縣軍人公墓 記念碑	金門縣軍人公墓 記念碑	金門縣軍人公墓 忠烈祠	金門縣軍人公墓 忠烈殿
金門縣軍人公墓 忠烈殿内部	金門縣軍人公墓 墓域	金門縣軍人公墓 墓域	金門縣軍人公墓 墓域

連江県軍人公墓 入口

連江県軍人公墓 忠霊祠

連江県軍人公墓 墓碑

連江県軍人公墓 記念碑

花蓮県軍人忠霊祠

花蓮県軍人忠霊祠

花蓮県軍人忠霊祠