那久志里神社

出典：安藤希章著『神殿大観』（2011-） 最終更新：2022年12月4日 (日)

那久志里神社（なぐしり・じんじゃ）は伊勢国鈴鹿郡（三重県鈴鹿市田村町名越）にあった神社。祭神は長白羽神・瀬織津姫命。能褒野神社に合祀。官社。村社。

歴史

創建不詳。那久志里神社は『延喜式』で鈴鹿郡の官社に筆頭として記されている。地名の「名越」が「那久志里神社」の訛伝と判断されたらしい。『日本歴史地名大系』によると祭神は長白羽神・瀬織津姫命だが、『神名帳考証』では祭神を弟橘媛とする。弟橘媛は日本武尊の妃で、周辺には能褒野墓をはじめ日本武尊の伝承地が多い。1908年(明治41年)、400m西北にある能褒野神社に合祀された。跡地には「東荒寺跡　奈具志理神社跡」碑、「倭建命之碑」がある[1]。また能褒野神社境内に明治建立の「延喜式内那久志里神社」碑がある。（日本歴史地名大系ほか）

「延喜式内那久志里神社」碑

「延喜式内那久志里神社」碑