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隈媛神社
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2020年3月24日 (火)
隈媛神社(くまひめ・じんじゃ)は鹿児島県姶良市加治木町木田にある島津家の霊社。隈媛(島津義弘の妻)を祀る。御霊信仰の性格も持つと思われる。別当は宝現寺。村社。宝現大明神。
隈姫(隈媛)は人吉領主の相良義日(不詳)の娘。島津義弘に嫁いだが、両家の対立により離縁。ところが隈姫は人吉には帰郷せず、自領の山田村辺川に隠棲。川で修行し、両家の和睦を神仏に願った。しかし実現せず、家臣の子供を自分の供養のために出家させるように遺言して川に入水して果てた。
島津義弘は遺言通り、隈姫家臣の子を出家させ、光規坊と名乗らせた。光規坊は京都に行き、真言宗僧侶となった。そして1589年(天正17年)8月、宝現大明神の神号と神璽を得て戻った。この時、霊社が建てられたのだろう。
さらに「文禄13年」(1594年(文禄3年)か)に宝現寺を創建したという。