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駿河・瀧泉寺

出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)

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'''瀧泉寺'''は駿河国富士郡熱原(静岡県富士市入山瀬)にあった天台宗寺院。日蓮宗の熱原法難の舞台となった地。跡地ははっきりしないが、入山瀬の金刀比羅神社のあたりとする伝承がある。熱原瀧泉寺。厚原瀧泉寺。(参考:同名寺院[[]])
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'''瀧泉寺'''は駿河国富士郡熱原(静岡県富士市入山瀬)にあった[[天台宗]]寺院。[[日蓮宗]]の熱原法難(加島法難)の舞台となった。跡地ははっきりしないが、入山瀬の金刀比羅神社のあたりとする伝承がある。'''熱原瀧泉寺'''。'''厚原瀧泉寺'''。(参考:同名寺院[[瀧泉寺_(同名)]])
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==歴史==
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===熱原の法難===
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創建不詳。[[日興]]の布教で瀧泉寺の僧の日秀、日弁、日禅、日慧、日寿が帰依。付近の住民にも教えを広めたところ、寺の院主代の平行智の反感を買った。
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1279年(弘安2年)、平行智は、秋の収穫の時期に日蓮宗に帰依した住民20人を刈田狼藉を行ったとして鎌倉幕府に訴え捕縛し連行した。
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日秀、日弁らは難を逃れ、日蓮は陳状を提出した。住民の取り調べに当たった得宗被官の平頼綱は念仏を強要したが、住民は題目を唱えて抵抗。神四郎、弥五郎、弥六郎の3人が処刑された。この3人は熱原三烈士と呼ばれる。日蓮は危機感を覚え、団結を呼び掛けた。この事件について鎌倉幕府側の文献には記録はないが、以後の日蓮の書状にはたびたび言及されているという。住民の取り調べに当たった平頼綱とその子は1293年(永仁1年)に謀反の疑いで殺された(平禅門の乱)。日興はこれを法華経を謗った仏罰だと記している。富士市厚原の[[本照寺]]は神四郎の館跡と伝える。
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===その後の瀧泉寺===
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明応年間、[[久遠寺]]11世の日朝が領主の岩越刑部大輔に招かれ復興し、感応寺と改称。のち駿府に移転した。さらに慶長年間に現在地(静岡県静岡市葵区駒形通)に移転した([[駿河・感応寺]])。
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1600年(慶長5年)、11世の日長が米子藩家臣の横田村詮に招かれ、米子に[[伯耆・感応寺]]を創建。さらに1620年(元和6年)、駿河感応寺の日陽を和歌山藩主徳川頼宣が招き、翌年、頼宣生母の養珠院の帰依で和歌山にも[[紀伊・感応寺]]を創建。寺領10石を寄進した。
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(日本歴史地名大系ほか)
[[category:静岡県]]
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2020年5月19日 (火) 時点における版

瀧泉寺は駿河国富士郡熱原(静岡県富士市入山瀬)にあった天台宗寺院。日蓮宗の熱原法難(加島法難)の舞台となった。跡地ははっきりしないが、入山瀬の金刀比羅神社のあたりとする伝承がある。熱原瀧泉寺厚原瀧泉寺。(参考:同名寺院瀧泉寺_(同名)

歴史

熱原の法難

創建不詳。日興の布教で瀧泉寺の僧の日秀、日弁、日禅、日慧、日寿が帰依。付近の住民にも教えを広めたところ、寺の院主代の平行智の反感を買った。 1279年(弘安2年)、平行智は、秋の収穫の時期に日蓮宗に帰依した住民20人を刈田狼藉を行ったとして鎌倉幕府に訴え捕縛し連行した。 日秀、日弁らは難を逃れ、日蓮は陳状を提出した。住民の取り調べに当たった得宗被官の平頼綱は念仏を強要したが、住民は題目を唱えて抵抗。神四郎、弥五郎、弥六郎の3人が処刑された。この3人は熱原三烈士と呼ばれる。日蓮は危機感を覚え、団結を呼び掛けた。この事件について鎌倉幕府側の文献には記録はないが、以後の日蓮の書状にはたびたび言及されているという。住民の取り調べに当たった平頼綱とその子は1293年(永仁1年)に謀反の疑いで殺された(平禅門の乱)。日興はこれを法華経を謗った仏罰だと記している。富士市厚原の本照寺は神四郎の館跡と伝える。

その後の瀧泉寺

明応年間、久遠寺11世の日朝が領主の岩越刑部大輔に招かれ復興し、感応寺と改称。のち駿府に移転した。さらに慶長年間に現在地(静岡県静岡市葵区駒形通)に移転した(駿河・感応寺)。 1600年(慶長5年)、11世の日長が米子藩家臣の横田村詮に招かれ、米子に伯耆・感応寺を創建。さらに1620年(元和6年)、駿河感応寺の日陽を和歌山藩主徳川頼宣が招き、翌年、頼宣生母の養珠院の帰依で和歌山にも紀伊・感応寺を創建。寺領10石を寄進した。

(日本歴史地名大系ほか)

http://shinden.boo.jp/wiki/%E9%A7%BF%E6%B2%B3%E3%83%BB%E7%80%A7%E6%B3%89%E5%AF%BA」より作成

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