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高岡関野神社
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
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高岡関野神社(たかおか・せきの・じんじゃ)は富山県高岡市末広町(越中国射水郡)にある神社。熊野信仰の関野神社、前田利長を祀る高岡神社、伊勢信仰の加久弥神社の3社が合併して成立した。県社。通称は関野三社、高の宮。
歴史
関野神社は最初、射水郡と婦負郡の境の熊野山にあり、熊野神社、高岡熊野社と称した。祭神は伊弉冉尊・速玉男命・事解男命。相殿神は素盞嗚命・加具土神。948年(天暦2年)、関野郷に遷座したとも、分霊を祀ったともいう。あるいは天正年間まで熊野山にあったともいう。1609年(慶長14年)前田利長による高岡城築城で上関村に遷座。1612年(慶長17年)城下町の鎮守と定められた。1726年(享保11年)8月、関野神社と改称し、正一位を授けられたという。1806年(文化3年)現在地に遷座。1872年(明治5年)郷社。熊野山の旧地に別当だった真言宗密蔵寺が現存する。
高岡神社は1610年(慶長15年)創建の稲荷神社が起源。前田利長の死後、その神霊を合祀。領主奉斎神社。関野神社内に遷座。1806年(文化3年)、関野神社とともに現在地に遷座。1878年(明治11年)高岡神社と改称。1879年(明治12年)11月県社。1919年(大正8年)、関野神社と合併した。
加久弥神社は『延喜式』に記載のある官社で、祭神は国常立尊・天照大神。東宮・西宮があった。古くから関野の地にあった。神明社・神明宮と呼ばれ、近世には関野神社の境内社になった。のち本社に合わせて祀られるようになった。
(日本歴史地名大系ほか)