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鹿王院
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
鹿王院
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[[file:Kokudo0055.jpg|thumb|300px|鹿王院。西南に曇華院がある。(国土地理院空中写真より)]] '''鹿王院'''(ろくおういん)は、京都府京都市右京区嵯峨にある、[[春屋妙葩]]ゆかりの[[臨済宗]]寺院。元来は[[嵯峨・宝幢寺]]の開山堂。後には[[天龍寺]]の境外塔頭となるが現在は単立寺院。仏牙寺(ぶつげじ)と号す。山号は覚雄山。西南に[[曇華院]]がある。 ==歴史== *1379年:足利義満は瑞夢を見て春屋妙葩を招いて宝幢寺を創建。正確な年代は不明だが、続いて寿塔として建てた開山堂が鹿王院の起源。名前の由来は工事の際に鹿が現れたため。 *1436年:「宝幢寺鹿王院領目録」が伝わる。(『日本歴史地名大系』) *1467年:応仁の乱始まる。宝幢寺は焼かれて廃絶。鹿王院のみが残る。 *1596年:伏見地震で倒壊 *寛文年間:虎岑玄竹が鶴岡藩酒井家の支援を受けて再興。 *1676年:昭堂(現在の本堂か)再建。以後、天龍寺の境外塔頭の扱いを受けた。 *1968年3月:天龍寺派を離脱して単立寺院となる(『国史大辞典』) (境内由緒書) ==伽藍== *本堂:本尊は釈迦如来と十大弟子。須弥壇上には天牌などが並ぶ。後壇の向かって右に春屋妙葩像を祀り、その真下には宝篋印塔があるという。後壇の向かって左には開基足利義満像がある。後壇中央の壇には真ん中に弥勒菩薩、向かって右に賢渓玄倫像と名称不明像、向かって左に虎岑玄竹像を祀る。向かって右壁面の龕には歴代の位牌、反対壁面の龕には観音菩薩と有縁の位牌を祀る。 *客殿:境内の中心にある。 *舎利殿:本尊は仏牙舎利。仏牙舎利は源実朝が宋から請来したもので、後光厳天皇が春屋妙葩に下賜した。後奈良天皇、正親町天皇、後水尾天皇が礼拝したという。舎利殿を中心に庭園が構成されている。 ==画像== <Gallery widths="300" heights="200" perrow="3"> File:鹿王院-01.jpg| File:鹿王院-02.jpg| File:鹿王院-03.jpg| File:鹿王院-04.jpg| File:鹿王院-05.jpg| File:鹿王院-06.jpg| File:鹿王院-07.jpg| File:鹿王院-08.jpg| File:鹿王院-09.jpg| File:鹿王院-10.jpg| File:鹿王院-11.jpg| File:鹿王院-12.jpg| File:鹿王院-13.jpg| File:鹿王院-14.jpg| File:鹿王院-15.jpg| File:鹿王院-16.jpg| File:鹿王院-17.jpg| File:鹿王院-18.jpg| File:鹿王院-19.jpg| File:鹿王院-20.jpg| </Gallery> == 組織 == ===住職=== *[[春屋妙葩]](1311-1388)<>: *1汝霖良佐(生没年不詳)<>:天龍寺前住。「汝霖周佐」とも。 *2厳中周〓(1359-1428)<>:[[南禅寺]]102世。[[相国寺]]22世。智海大珠禅師。〓は「王」の周囲に「口」が四つ。 *3柏心周操(?-1450)<>:天龍寺101世。相国寺41世。 *4説郷梵伝()<>:[[鎌倉・円覚寺|円覚寺]]前住。 *5玉厳周玲()<>:天龍寺前住。 *6潤仲周瓏()<>:[[南禅寺]]前住。 *7心叔守厚()<>:[[臨川寺]]住職。「心叔守愚」とも。 *8為霖玄佐()<>:臨川寺住職。 *9文泉昌渭()<>:臨川寺住職。 *10賢渓玄倫()<>:天龍寺201世。 *11虎岑玄竹()<>:中興。天龍寺205世。酒井忠知の子。 *12松嶺昌柏()<>:円覚寺前住。 *13南叟昌瑠()<>:円覚寺前住。 *14霊源慧桃(1721-1785)<>:[[白隠]]の弟子。 *15海会古礼()<>:臨川寺住職。 *16龍水昌釤()<>:臨川寺住職。「龍泉昌釤」とも。 *17韶陽慧音()<>:臨川寺住職。 *18天敬宗寔()<>:天龍寺226世。 *19泊船昌因()<>: *20仙峰宗球()<>:天龍寺233世。 *21義堂昌〓()<>:天龍寺前住。。〓は「石眞」。「義堂昌碩」とも。 *22怡雲昌怡()<>:天龍寺前住。。 *23峨山昌禎(1852-1900)<>:中興。橋本峨山。天龍寺239世。 *24謙宗紹温()<>:天龍寺再住。 *25独山玄義(1869-1938)<>:橋本独山。相国寺128世。 *26実堂玄実()<>: 「鹿王院世代」[http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1921076/282] ==資料== *鹿王院文書 *鹿王院記 *宝幢寺鹿王院領目録 [[Category:京都府]]
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