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鎌倉・東光寺
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2022年5月14日 (土)
(相模・東光寺から転送)
東光寺(とうこうじ)は神奈川県鎌倉市二階堂にあった臨済宗寺院。本尊は薬師如来。相模国の利生塔。護良親王が幽閉された地と伝え、跡地に鎌倉宮が創建された。十刹。山号は医王山。(参考:同名寺院東光寺)
創建不詳。一説に二階堂行光が鎌倉・永福寺の傍に建て、1209年(承元3年)10月、明王院公胤を導師として落慶供養を行ったのが東光寺とする(攬勝考) 1311年(応長1年)に死去した鎌倉・円覚寺9世の無為昭元の墓塔が東光寺に設けられた。 1335年(建武2年)7月23日、足利直義は、東光寺に幽閉した護良親王を殺害して敗走した。 1347年(正平2年/貞和3年)7月23日、月山友桂が利生塔を建立。この時、足利直義は竺仙梵僊を招いて慶賀すると共に護良親王の菩提を弔った。 1357年(正平12年/延文2年)、月山友桂は理智光寺に護良親王墓として宝篋印塔を建立。 月山友桂の後。古劔妙快、太清宗渭が住し、義堂周信はたびたび東光寺に彼らを訪ねた。 1438年(永享10年)の永享の乱以後衰退したものの1472年頃にも護良親王の菩提所と認識は続いてはいた(東光寺友乾書状案)。 廃絶時期は不詳。一説に大辻の真言宗長善寺に合併されたが、長善寺も廃絶。辻薬師堂の薬師如来が東光寺旧本尊とも伝わる。 (『日本歴史地名大系』ほか)