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荒田八幡神社
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2023年6月27日 (火)
荒田八幡神社は兵庫県神戸市兵庫区荒田町にある安徳天皇を祀る神社。福原京行在所跡。祭神は応神天皇・素盞嗚尊・安徳天皇。旧称は高田神社。
荒田村一町田の「権現の森」(現在地とは別?)に鎮座していた熊野権現(現在の素盞嗚尊に当たるか)が起源で、1899年2月24日に宝地院内の八幡社を合祀して現在地に成立したらしい(境内由緒書)。 『日本歴史地名大系』によると現在地への遷座は1905年となっている。安徳天皇を祭神とした時期は不詳。 現在地は福原京の安徳天皇行在所跡にあたる。1180年(治承4年)6月3日、安徳天皇は高倉上皇・後白河法皇とともに、福原に行幸し、仮に平頼盛邸を行在所とした(大日本史料総合データベース)。わずか二日間の滞在であった。のち高倉上皇の行在所となった。
八幡神社は平頼盛が邸内に勧請したものといい(『日本歴史地名大系』)、行在所になる前から存在していたように読み取れる。 行在所跡には安徳天皇の菩提寺として1279年に宝地院(現在は浄土宗)が建てられたという(宝地院境内由緒書)。以来、八幡神社の祭祀は宝地院が担った(『日本歴史地名大系』)。
荒田八幡神社は1945年2月、空襲で焼失、1985年、社殿再建(境内由緒書)。 「安徳天皇行在所址」碑、「福原遷都八百年記念之碑」がある。