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勅祭社
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
勅祭社
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{|class="wikitable" style="width:800px;margin:0 auto;" |- | style="text-align:center;background-color:#ededed"|'''勅祭社''' |- | *[[目次#日本編|日本編]] >> [[目次#神道|神道]] >> [[制度・機関・官社]] >> [[近代]] >> [[近代社格制度]] >> [[勅祭社]] |- |style="text-align:center;"| <!-- [[ファイル:|300px]] [[ファイル:|300px]]<br> 左: 右: |- | <googlemap version="0.9" lat="34.488448" lon="132.824707" type="map" zoom="6" width="800" height="500" controls="large"> http://maps.google.co.jp/maps/ms?hl=ja&ie=UTF8&vps=1&jsv=327b&brcurrent=h3,0x34674e0fd77f192f:0xf54275d47c665244&msa=0&output=nl&msid=208806612508013451037.00049d0477a8ef1823383 </googlemap> --> |} ==概要== '''勅祭社'''(ちょくさいしゃ)とは、例祭に勅使が参向して幣帛を奉る神社のことである。 なお勅祭神社、准勅祭神社(准勅祭社)は、この勅祭社とは別系統の制度である([[初期近代社格制度]])。 ==歴史== ==制度== 近代において勅祭社を定めた法令の存在は確認できない。そもそも、勅使自体は必要に応じて各地(社寺陵墓だけではない)に派遣されるものである。臨時に特別に派遣されるものである。それが特定の神社に関しては、毎回派遣されるようになったため、その対象となる神社の格式を示す社格のようなものとして認識されるようになり、その結果、勅祭社とカテゴライズされるようになったのだと思われる。 勅祭社となった神社は主に官幣大社であるが、これらは近代神祇制度において、国家的にもっとも重要視された神社であるといえるだろう。勅祭社は最高位の社格である官幣大社のなかで、特に重要視された神社ということである。 さらに国家的な待遇の差を示すために下の表には、権宮司設置の有無と、四方拝の対象の有無を掲げた。以下の表は復古主義的な秩序に基づき、[[賀茂別雷神社]]を筆頭としているが、勅祭社であり、さらに権宮司と四方拝の両方の待遇を受けた[[熱田神宮]]は近代において、伊勢神宮に次ぐ国家的な重要性を認められていたとはいえないだろうか(実際、熱田神宮を伊勢神宮同様に社格の外に置く動きもあった。)。 ==勅祭社一覧== {|class="wikitable" |+勅祭社一覧 !順序 !社格 !社名 !座数 !勅使参向 !例祭日(現在) !勅祭社指定 !権宮司設置 !四方拝 |- |1 |官幣大社 |[[賀茂別雷神社]] |1 |毎年 |5/15 |1883年(明治16年)9/22 | |● |- |2 |官幣大社 |[[賀茂御祖神社]] |2 |毎年 |5/15 |1883年(明治16年)9/22 | |● |- |3 |官幣大社 |[[石清水八幡宮]] |3 |毎年 |9/15 |1883年(明治16年)9/22 | |● |- |4 |官幣大社 |[[春日大社]] |4 |毎年 |3/13 |1885年(明治18年)4/6 | |× |- |5 |官幣大社 |[[氷川神社]] |3 |毎年 |8/1 |1892年(明治25年)6/23 | |● |- |6 |官幣大社 |[[香取神宮]] |1 |12年ごと |4/14 |1941年(昭和16年)12/23 | |● |- |7 |官幣大社 |[[鹿島神宮]] |1 |12年ごと |9/1 |1941年(昭和16年)12/23 | |● |- |8 |官幣大社 |[[熱田神宮]] |1 |毎年 |6/5 |1917年(大正6年)2/1 |1882年(明治15年) |● |- |9 |官幣大社 |[[出雲大社]] |1 |毎年 |5/14 |1917年(大正6年)2/1 |1882年(明治15年) |× |- |10 |官幣大社 |[[宇佐神宮]] |3 |10年ごと伺定日 |3/18 |1925年(大正14年)2/5 | |× |- |11 |官幣大社 |[[香椎宮]] |2 |10年ごと伺定日 |10/29 |1925年(大正14年)2/5 | |× |- |12 |官幣大社 |[[橿原神宮]] |2 |毎年 |2/11 |1917年(大正6年)2/1 |1920年(大正9年) |× |- |13 |官幣大社 |[[平安神宮]] |2 |毎年 |4/15 |1945年(昭和20年)12/15 | |× |- |14 |官幣大社 |[[明治神宮]] |2 |毎年 |11/3 |1920年(大正9年)10/15 |1920年(大正9年) |× |- |15 |官幣大社 |[[近江神宮]] |1 |毎年 |4/20 |1945年(昭和20年)12/15 | |× |- |16 |別格官幣社 |[[靖国神社]] |2 |毎年二度 |4/22・10/18 |1869年(明治2年)6/23 |1938年(昭和13年) |× |- | |官幣大社 |[[朝鮮神宮]](廃絶) | |毎年 |(10/17) | |1935年(昭和10年) |× |} *香取神宮、鹿島神宮に関しては、毎年例祭に金幣を護送しているという。 *宇佐神宮、香椎宮に関しては、毎年例祭に金幣を郵送しているという。 *資料は昭和戦後期のものであるので、朝鮮神宮の順序に関しては、記述がないので不明である。 ==参考文献== *「現在勅祭社一覧」(1963年(昭和38年)2月25日掌典職調)『神道の基礎知識と基礎問題』 [[category:系譜記事]]
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