ようこそ『神殿大観』へ。ただいま試験運用中です。 |
近江・総見寺
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
2021年5月22日 (土) 時点におけるWikiSysopKARASUYAMA (トーク | 投稿記録)による版
総見寺(そうけんじ)は、滋賀県近江八幡市安土町(近江国蒲生郡)の安土城跡にある織田信長ゆかりの臨済宗寺院。本尊は十一面観音。臨済宗妙心寺派。摠見寺とも。山号は遠景山。(参考:同名寺院総見院)
歴史
天正年間、織田信長が創建。ルイス・フロイスの『日本史』によると信長は自らを神のように崇めるための寺院として創建したというが不詳。
開山は織田家一族の正仲剛可。1582年(天正10年)元旦、信長に出仕する大勢の家臣が総見寺に集まったため、石垣が崩れ、死者が出たという記録があり、この時までには創建されていた。当初は仏殿・書院・庫裏・楼門・三重塔・熱田社などがあったという。 同年の「本能寺の変」で安土城は戦場となったが総見寺は被災を免れた。1583年(天正11年)2月、安土城二の丸に信長の廟が設けられ、総見寺が管理することになった。
1604年(慶長9年)、豊臣秀頼が三重塔、熱田社を造営。1617年(元和3年)には徳川秀忠から朱印地227石が認められた。 1617年(元和3年)、信長の甥の雪庭寿珪が2世となり、以後、織田家ゆかりの僧侶が住職を務めた。
1854年(安政1年)の大火で楼門と三重塔を残して焼失。三重塔は元は近江・長寿寺にあったもの。 (日本歴史地名大系)