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天聖宮
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2015年4月12日 (日)
天聖宮(てんせいきゅう)は、中国山西省臨汾市浮山県にある老子廟。龍角山(二峰山、羊角山)西北麓にある。李氏の祖先とされた老子が、ここに出現して唐建国を予言したとされ、唐朝廷によって建てられた。慶唐観、天聖観とも呼ばれた。現在は小さな祠と歴代王朝が建てた碑が残るのみである[1]。
唐の高祖の武徳年間(618-626)に、当地の大樹の下に白馬と青童を従えた老子が出現。「私は唐の皇帝の遠祖」と告げ、住民が朝廷に報告した。勅命により廟が創建された。玄宗の開元14年(726)頃、宸筆の額と碑文を下賜した。
五代後唐の長興年間(930-933)に修復され、宋の太宗の淳化元年(990)に再建される。さらに道教を厚く信仰した真宗が景徳2年(1005)に三門、道院、行廊を建立した。仁宗の天聖5年(1027)4月、観から宮に昇格し、天聖宮と改称した。清朝に至るまで朝廷によって修復された。 天聖古柏という巨木があり、民国時代の古写真にも姿が残されているが、現在はないという。 (渡邊久、2010「天聖宮と二つの蒙哥聖旨裏碑」)