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アードゥル・ファローハグ
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
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(ページの作成:「ササン朝ゾロアスター教の三大聖火の一つで、神官階級の聖火とされる。ササン朝皇室は、神官階級の出身で、国家的な崇敬を...」) |
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初代皇帝アルダシールは、アルサケス朝に反旗を翻して戦いに挑む際に参詣したとされる。また第17代皇帝ペーローズは飢饉解消を祈った。神官団公会議はこの聖火の御前で行われた。 | 初代皇帝アルダシールは、アルサケス朝に反旗を翻して戦いに挑む際に参詣したとされる。また第17代皇帝ペーローズは飢饉解消を祈った。神官団公会議はこの聖火の御前で行われた。 | ||
所在については、カーリヤーンにあったという記録が唯一あるが、青木健によると、これは本来の場所でなく、避難のため遷されたところで、もともとは初代皇帝アルダシールが224年ごろに当時の帝都アルダシール•ファッラフ(フィールーザーバード)で叙任した聖火が、この聖火にあたると考察している。同所で見つかっている神殿跡からは二つの拝火壇が確認されており、一つがこの聖火で、もう一つが初代皇帝の聖火だと推測している。 | 所在については、カーリヤーンにあったという記録が唯一あるが、青木健によると、これは本来の場所でなく、避難のため遷されたところで、もともとは初代皇帝アルダシールが224年ごろに当時の帝都アルダシール•ファッラフ(フィールーザーバード)で叙任した聖火が、この聖火にあたると考察している。同所で見つかっている神殿跡からは二つの拝火壇が確認されており、一つがこの聖火で、もう一つが初代皇帝の聖火だと推測している。 | ||
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+ | シャリーファーバード村の伝承によると、14世紀初頭、大神官らがペルシア州から同村にやってきて聖火を奉安。以後この村に最高の聖火が祀られたが、青木健によると、現在、神殿には常駐の神官が居らず、神官以外は聖火に触れてはいけないという教義に反して、村の平信徒がサラダオイルで細々と維持しているのみで、チャクチャクのような巡礼地にすらなっていないという。 |
2014年8月19日 (火) 時点における版
ササン朝ゾロアスター教の三大聖火の一つで、神官階級の聖火とされる。ササン朝皇室は、神官階級の出身で、国家的な崇敬を受けた。ペルシア州にあった。
特に王朝前期で皇室の篤い崇敬を受ける。 初代皇帝アルダシールは、アルサケス朝に反旗を翻して戦いに挑む際に参詣したとされる。また第17代皇帝ペーローズは飢饉解消を祈った。神官団公会議はこの聖火の御前で行われた。 所在については、カーリヤーンにあったという記録が唯一あるが、青木健によると、これは本来の場所でなく、避難のため遷されたところで、もともとは初代皇帝アルダシールが224年ごろに当時の帝都アルダシール•ファッラフ(フィールーザーバード)で叙任した聖火が、この聖火にあたると考察している。同所で見つかっている神殿跡からは二つの拝火壇が確認されており、一つがこの聖火で、もう一つが初代皇帝の聖火だと推測している。
シャリーファーバード村の伝承によると、14世紀初頭、大神官らがペルシア州から同村にやってきて聖火を奉安。以後この村に最高の聖火が祀られたが、青木健によると、現在、神殿には常駐の神官が居らず、神官以外は聖火に触れてはいけないという教義に反して、村の平信徒がサラダオイルで細々と維持しているのみで、チャクチャクのような巡礼地にすらなっていないという。