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元興寺極楽坊
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
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===智光曼荼羅の起源=== | ===智光曼荼羅の起源=== | ||
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+ | 智光が浄土曼荼羅を感得した逸話は『日本極楽往生記』などに記される。 | ||
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寛元2年(1244)に極楽堂と禅室からなる現在の形態に改築された。 | 寛元2年(1244)に極楽堂と禅室からなる現在の形態に改築された。 | ||
正嘉元年(1257)春、[[東大寺戒壇院]]円照が別に僧坊を建立しており、律僧の拠点となっていた。 | 正嘉元年(1257)春、[[東大寺戒壇院]]円照が別に僧坊を建立しており、律僧の拠点となっていた。 | ||
[[西大寺流]]の光円が応安元年(1368)に入寺し、[[興福寺大乗院]]の支配下にありつつ西大寺流の寺となった。 | [[西大寺流]]の光円が応安元年(1368)に入寺し、[[興福寺大乗院]]の支配下にありつつ西大寺流の寺となった。 | ||
応永18年(1411)、[[東大寺西南院]]の門を東門として移築した。 | 応永18年(1411)、[[東大寺西南院]]の門を東門として移築した。 | ||
+ | 宝徳3年(1451)の土一揆で、智光曼荼羅の原本は焼失したという。 | ||
===近世・近代=== | ===近世・近代=== | ||
+ | 江戸時代には極楽院と称した。 | ||
慶長7年(1602)、[[徳川家康]]から朱印地100石が与えられた。 | 慶長7年(1602)、[[徳川家康]]から朱印地100石が与えられた。 | ||
昭和30年(1955)、'''元興寺極楽坊'''と改称。昭和52年(1977)、'''元興寺'''を正式名称に改めた(昭和53年とも)。 | 昭和30年(1955)、'''元興寺極楽坊'''と改称。昭和52年(1977)、'''元興寺'''を正式名称に改めた(昭和53年とも)。 | ||
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(国史大辞典、日本歴史地名大系) | (国史大辞典、日本歴史地名大系) | ||
==伽藍== | ==伽藍== | ||
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+ | *元興寺仏教民俗資料刊行会編『智光曼荼羅』 | ||
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2017年11月12日 (日) 時点における版
元興寺極楽坊(がんごうじ・ごくらくぼう)は、奈良県奈良市にある、浄土教の真言宗寺院。現在は、単に元興寺と称する。真言律宗西大寺派。本堂は古代元興寺の僧坊を改造した極楽堂で、智光曼荼羅を祀る。中世、南都浄土教の拠点だった。元興寺関連旧跡も参照。
目次 |
歴史
智光曼荼羅の起源
極楽坊は古代伽藍の僧房の一部が起源で、奈良時代の建造物の遺構として非常に貴重。東室南階大房十二房に当たる。 この僧房は三論宗学僧の智光が住んでいたと伝え、智光が感得した浄土曼荼羅を祀る堂宇として特別視されたため、特異な形で現代に残ることとなった。
智光が浄土曼荼羅を感得した逸話は『日本極楽往生記』などに記される。
独立寺院へ
12世紀の初頭には往生院とか極楽房などと呼ばれていた。念仏講などが営まれ、南都の浄土教の中心として庶民の信仰を集めた。 寛元2年(1244)に極楽堂と禅室からなる現在の形態に改築された。 正嘉元年(1257)春、東大寺戒壇院円照が別に僧坊を建立しており、律僧の拠点となっていた。 西大寺流の光円が応安元年(1368)に入寺し、興福寺大乗院の支配下にありつつ西大寺流の寺となった。 応永18年(1411)、東大寺西南院の門を東門として移築した。 宝徳3年(1451)の土一揆で、智光曼荼羅の原本は焼失したという。
近世・近代
江戸時代には極楽院と称した。 慶長7年(1602)、徳川家康から朱印地100石が与えられた。 昭和30年(1955)、元興寺極楽坊と改称。昭和52年(1977)、元興寺を正式名称に改めた(昭和53年とも)。 元興寺文化財研究所を設立。 (国史大辞典、日本歴史地名大系)
伽藍
- 極楽堂
- 禅室
資料
- 元興寺仏教民俗資料刊行会編『智光曼荼羅』