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八白宮
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
八白宮
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'''八白宮'''は内モンゴル自治区オルドス市にあった[[チンギスハン]]の霊廟。[[白宮]]はモンゴルの祭祀施設。八白宮は「ナイマンチャガンオルド」訳で、'''八白室'''(ナイマンチャガンゲル)、'''八白帳'''ともいう。遊牧民族のゲル式の宮殿が霊廟化したもので、各地を移動した。[[四大オルド]]の後身とみられる。元朝崩壊後も「カーン」(ハーン)の地位に着く時は八白宮に参拝している。戦後、中国によって恒久的な建物が建てられ固定化して[[オルドスのチンギスハン廟]]となった。ダルハトという一族が現在まで祭祀を担っている。 ==構成== *1チンギスハンとボルテ皇后の白宮 *2クラン妃の白宮 *3グルバラジンゴワ妃の白宮 *4卵白色馬の白宮 *5ボロウンドゥルの白宮 *6ジローの白宮 *7弓矢の白宮 *8文書館の白宮 普段は各自で動いているが年に一度の3月21日にエジンホロー地区に集まり、「白い群れ」祭を行った。 ==資料== *楊海英(大野旭)1994『オルドス・モンゴル族の社会構造―ヤスの機能とその歴史的変容』[https://dl.ndl.go.jp/pid/3107057/1/1] *楊海英1995「チンギス・ハーン祭祀の政治構造」[http://hdl.handle.net/10297/1878] *楊海英1997「オルドス・モンゴルの祖先祭祀―末子トロイ・エジン祭祀と八白宮の関連を中心に」[http://doi.org/10.15021/00004164] *楊海英1998「「金書」研究への序説」[http://doi.org/10.15021/00002308] *楊海英1999「モンゴル研究のパラダイム―モンゴルにおける「白いスゥルデ」の継承と祭祀」[https://doi.org/10.15021/00003524] *楊海英2001「モンゴルにおけるアラク・スゥルデの祭祀について」[http://hdl.handle.net/10297/2041] *楊海英2003「儀礼が維持する集団の歴史的記憶―道光年間における祭祀者ダルハトの訴訟事件が反映する歴史観」[http://doi.org/10.15021/00004028] *楊海英2004『チンギス・ハーン祭祀―試みとしての歴史人類学的再構成』 *2005「 多聞天になったチンギス・ハーン : 内モンゴル自治区アルジャイ石窟内の神々」[http://hdl.handle.net/10297/2641] *楊海英2017「中国が政治利用するチンギス・ハーン―「中華民族の英雄」と資源化するモンゴルの歴史と文化」[http://doi.org/10.15021/00008636] *楊海英2020『モンゴルの親族組織と政治祭祀―オボク・ヤス(骨)構造』 *楊海英2023「チンギス・ハーン祭祀に関する金書数種」[http://doi.org/10.14945/00029396] *ホルチャバートル(Solonggod L. Hurcabaatur)1999「チンギス・ハーン祭祀―オルドス・モンゴルの主催する軍神スゥルデと八白宮の祭祀儀礼」『国立民族学博物館調査報告』11(ドイツ語?) *ホルチャバートル・楊海英1997「史料紹介・モンゴルの祭祀用絵画について―新発見の八白宮所蔵絵画」『内陸アジア史研究』12 *白石典之2005「チンギスハーン廟の源流」[https://doi.org/10.14989/138147] *橘誠2011「ボグド・ハーン政権におけるチンギス・ハーンの表象―八白宮のフレー移転計画をめぐって」[https://doi.org/10.24471/shigaku.120.1_107_2] *山田勅之2014「中国が政治利用するチンギス・ハーン―「中華民族の英雄」と資源化するモンゴルの歴史と文化」[https://doi.org/10.50839/sogokanko.13.0_13] *山田勅之2015「内モンゴル自治区チンギスハーン陵訪問」『人権問題研究室室報』54[https://www.kansai-u.ac.jp/hrs/publication/newsletter.html] *エルデニバートル・M.2007「モンゴル文写本『聖チンギス・ハーン祭祀経』の若干の問題」[https://doi.org/10.5845/bukkyobunka.2007.l18] *エルデニバートル・M.2005「『十善法の白史』に見るチンギス・ハーンの二重神格像」[https://doi.org/10.5845/bukkyobunka.2005.l9] [[category:中華人民共和国内モンゴル自治区]]
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