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法界寺
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
2020年8月25日 (火) 時点におけるWikiSysopKARASUYAMA (トーク | 投稿記録)による版
法界寺は、京都府京都市伏見区日野西大道町にある薬師信仰の寺院。本尊は薬師如来。日野家の菩提寺で、親鸞の誕生地でもある。真言宗醍醐派別格本山。日野薬師。山号は東光山。 日野誕生院が隣接。
歴史
822年、藤原家宗が円仁から最澄作の薬師如来像を与えられ祀った。1051年、日野資業がその小仏を新たに作った薬師如来像の胎内に納め、薬師堂を建てて法界寺とした。
境内
- 本堂:本尊は薬師如来。本尊は高さ80cmの秘仏で、胎内仏の薬師如来は最澄作と伝える。乳薬師と呼ばれ、安産・授乳の利益の信仰がある。日光・月光菩薩と十二神将も祀る。江戸時代の絵図には小さな草堂が描かれている。現本堂は1904年に奈良県の旧伝燈寺(廃絶。龍田大社神宮寺)本堂を移築したもので棟木銘にある1456年頃の造営とみられる。正面五間、梁間四間、寄棟造、瓦葺で、前方の一間部分を一般参詣者の礼拝の場として格子戸で内部と結界する。薬師堂とも。
- 阿弥陀堂:本尊は阿弥陀如来。日野家霊屋や、日野資業・日野勝光・日野真夏の位牌などを祀る。本尊は平安時代後期作。定朝様式の典型例とされ、定朝作と伝える丈六仏。飛天が舞う光背を背に、定印を結ぶ。寄木造で漆箔を施す。現在の阿弥陀堂は平安時代後期のもので有数の古建築。往時の法界寺を伝える唯一の堂宇。五間五間の宝形造の檜皮葺。外周に庇(裳階?)を巡らす。内陣の長押の上の壁間には飛天壁画や阿弥陀壁画がある。内陣四隅の四天柱には金剛界曼荼羅の64尊が描かれている。
- 観音堂:廃絶
- 五大堂:廃絶。
- 弁天社:
- 日野誕生院:現在は別組織だが、元は法界寺境内。
- 日野家墓地:
- 萱尾神社:鎮守。現在は別組織。