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浄興寺

出典：安藤希章著『神殿大観』（2011-）

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== 歴史 ==
== 歴史 ==
[[ファイル:02D48D0B-AD10-411F-B8DC-7EE057E7F25A.jpeg|thumb|350px|浄興寺（国土地理院空中写真より）]]
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親鸞が1217年(建保5年)常陸国笠間郡に開いた稲田の草庵が起源とされる。1232年(貞永1年)頃、親鸞が去った後、善性が継ぎ、発展して寺院となった。「浄土真宗興行寺」を略して浄興寺と称す。のち下総国猿島郡磯部郷に移転。1263年(弘長3年)、鸞英は親鸞の頂骨を持ち帰って納めた。以後、鸞英の子孫が世襲したという。1267年(文永4年)、寺領のあった信濃国水内郡長沼に移転。1561年(永禄4年)川中島合戦の兵火で焼失。水内郡小市村に退転。領主の上杉謙信の寄進で信濃別府で復興。1567年(永禄10年)（天正年間とも）、上杉景勝に招かれ、春日山城下町に移転。堀氏が入り、拠点を福島城に移すと、その城下町に移転した。
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親鸞が1217年(建保5年)常陸国笠間郡に開いた稲田の草庵が起源とされる。1232年(貞永1年)頃、親鸞が去った後、善性が継ぎ、発展して寺院となった。「浄土真宗興行寺」を略して浄興寺と称す。のち下総国猿島郡磯部郷（茨城県古河市磯部）に移転。1263年(弘長3年)、善性は親鸞の頂骨を持ち帰って納めた。以後、善性の子孫が世襲したという。1267年(文永4年)、寺領のあった信濃国水内郡長沼（長野県長野市長沼）に移転。1561年(永禄4年)川中島合戦の兵火で焼失。水内郡小市村（長野県長野市安茂里小市）に退転。領主の上杉謙信の寄進で信濃別府（長野県東御市滋野別府）で復興。1567年(永禄10年)（天正年間とも）、上杉景勝に招かれ、越後国の春日山城下町（新潟県上越市中屋敷春日山）に移転。堀氏が入り、拠点を福島城（新潟県上越市港町）に移すと、その城下町に移転した。東西分派にあたっては[[東本願寺]]末となった。
1614年(慶長19年)、松平忠輝の高田築城で城下の須賀町に移る。1646年(正保3年)高田大火で焼失。1665年(寛文5年)の地震で被災。現在地に移転した。
1614年(慶長19年)、松平忠輝の高田築城で城下の須賀町に移る。1646年(正保3年)高田大火で焼失。1665年(寛文5年)の地震で被災。現在地に移転した。
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1684年(貞享1年)、新井願生寺との間に宗義論争が起こり、願生寺は「異安心」とされ追放された。
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1684年(貞享1年)、新井[[願生寺]]との間に宗義論争が起こり、願生寺は「異安心」とされ追放された。
東本願寺末の有力寺院だった。1880年(明治13年)から分派運動を始めたが実らなかった。信教の自由が認められた戦後に大谷派を離れ、本山を称し、浄興寺派を組織した。
東本願寺末の有力寺院だった。1880年(明治13年)から分派運動を始めたが実らなかった。信教の自由が認められた戦後に大谷派を離れ、本山を称し、浄興寺派を組織した。
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*[[浄興寺本廟|本廟]]
*[[浄興寺本廟|本廟]]
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== 歴代 ==
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== 組織 ==
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*1[[親鸞]]（）<>：
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===歴代住職===
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*2[[善性]]（）<>：周観鸞英。[[後鳥羽天皇]]皇子。[[二十四輩]]の一人。1268年(文永5年)8月20日死去。70歳。
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*25世まで主に『真宗年表』による。
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*3善海（）<>：善性の子。
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*4専海（1259-1318）<>：法性。
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*5空観（）<>：
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*6善秀（）<>：本願寺に遊学。
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*7性順（）<>：本願寺に遊学。本願寺との関係を深める。
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*8周観（1399-1465）<>：本願寺に遊学。
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*10了周（）<>：英正。巧観の長男。本願寺に遊学。
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*11了順（）<>：了周の弟。巧観の次男。
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*15善芸（1559-1647）<>：従性。福島城下に移転。1610年(慶長15年)2月、福島城下町を高田に町ごと移転に伴い移転。
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|宗祖。
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*16教善（）<>：寿観。正室は教如の娘。教如の猶子。
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*17宣性（）<>：教善の子。宣如の猶子。
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|周観鸞英。[[後鳥羽天皇]]皇子。[[二十四輩]]の一人。1268年(文永5年)8月20日死去。70歳。
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*22乗周（）<>：遍芸。乗善の子。
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*（除歴）真諦（）<1741-1742>：性栄。東本願寺啄如の曽孫。1741年(寛保1年)就任、1742年(寛保2年)退任。
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|3
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*（除歴）真勝（）<1745-1747>：性珍。出口光善寺一玄の次男。1745年(延享2年)就任。1747年(延享4年)退任。
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|善海
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*23達英（）<>：朗十。本誓寺から。
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|1221-1282
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*24稲田勝芸（1843-1892）<>：厳正。達英の子。独立運動を行う。
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*25稲田英昌（）<>：
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|周円。善性の子。1282年(弘安5年)2月1日死去。62歳。
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*26稲田善昭（）<>：
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|法性。1259年(正元1年)生。享年から計算したら1253年(建長5年)生。1318年(文保2年)4月2日死去。66歳。
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|芸範。本願寺に遊学。1431年(永享3年)8月22日死去。79歳。
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|芸秀。本願寺に遊学。1465年(寛正6年)7月22日死去。67歳。
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|英正。巧観の長男。本願寺に遊学。1511年(永正8年)2月17日死去。66歳。
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|了順？英範。了周の弟。巧観の次男。1523年(大永3年)2月10日死去。61歳。
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|了忠？応正。了周の次男。1541年(天文10年)5月6日死去。65歳。
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|1520-1561
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|正観。1561年(永禄4年)9月、川中島合戦の兵火で焼死。1561年(永禄4年)9月28日死去。42歳。
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|了性
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|1536-1595
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|円応。小市村ついで高井郡別府に移転。1567年(永禄10年)9月、上杉謙信の招きで春日山に移転。1595年(文禄4年)9月1日死去。60歳。
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|善芸
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|1559-1647
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|従性。福島城下に移転。1610年(慶長15年)2月、福島城下町を高田に町ごと移転に伴い移転。1647年(正保4年)8月28日死去。89歳。
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|教善
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|1588-1664
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|寿観。正室は東本願寺教如の娘。教如の猶子。1664年(寛文4年)1月9日死去。77歳。
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|宣性
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|1617-1687
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|従観。教善の子。宣如の猶子。1687年(貞享4年)1月15日死去。71歳。
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|琢性
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|1652-1689
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|瑛昭。琢如の猶子。1689年(元禄2年)7月13日死去。38歳。
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|一周
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|1684-1755
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|海観、性観、周覚。東本願寺から末寺を剥奪される。1755年(宝暦5年)12月18日死去。72歳。
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|真観
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|1718-1738
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|性善。性芸とも。一周の子。1738年(元文3年)11月21日、東本願寺で自殺。21歳。善性以来の家系が断絶。
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|21
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|乗善
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|1756-1807
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|遍観。本誓寺から入る。1807年(文化4年)4月11日死去。52歳。
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|22
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|乗周
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|1782-1821
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|遍芸。乗善の子。1821年(文政4年)11月9日死去。40歳。
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|真諦
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|1741-1742
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|性栄。東本願寺啄如の曽孫。1741年(寛保1年)就任、1742年(寛保2年)退任。
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|除歴
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|真勝
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|1745-1747
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|性珍。出口光善寺一玄の次男。1745年(延享2年)就任。1747年(延享4年)退任。
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|達英。
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|1815-1856
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|朗十。本誓寺から入る。1856年(安政3年)6月18日死去。42歳。
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|稲田勝芸
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|1843-1892
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|厳正。達英の子。独立運動を行う。1892年(明治25年)8月23日死去。50歳。
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|稲田英昌
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|1890-1960
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|英昌円周。1960年(昭和35年)2月16日死去。71歳。
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|稲田善昭
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==子院==
==子院==
*正光寺：
*正光寺：

2021年12月28日 (火) 時点における版

浄興寺（国土地理院空中写真より）

浄興寺（じょうこうじ）は、新潟県上越市寺町にある親鸞ゆかりの浄土真宗の本山寺院。本尊は阿弥陀如来。真宗浄興寺派本山。稲田の草庵を継承する。親鸞の頂骨を納める墓所。山号は歓喜踊躍山。

柏崎別院がある。

目次

歴史

浄興寺（国土地理院空中写真より）

親鸞が1217年(建保5年)常陸国笠間郡に開いた稲田の草庵が起源とされる。1232年(貞永1年)頃、親鸞が去った後、善性が継ぎ、発展して寺院となった。「浄土真宗興行寺」を略して浄興寺と称す。のち下総国猿島郡磯部郷（茨城県古河市磯部）に移転。1263年(弘長3年)、善性は親鸞の頂骨を持ち帰って納めた。以後、善性の子孫が世襲したという。1267年(文永4年)、寺領のあった信濃国水内郡長沼（長野県長野市長沼）に移転。1561年(永禄4年)川中島合戦の兵火で焼失。水内郡小市村（長野県長野市安茂里小市）に退転。領主の上杉謙信の寄進で信濃別府（長野県東御市滋野別府）で復興。1567年(永禄10年)（天正年間とも）、上杉景勝に招かれ、越後国の春日山城下町（新潟県上越市中屋敷春日山）に移転。堀氏が入り、拠点を福島城（新潟県上越市港町）に移すと、その城下町に移転した。東西分派にあたっては東本願寺末となった。 1614年(慶長19年)、松平忠輝の高田築城で城下の須賀町に移る。1646年(正保3年)高田大火で焼失。1665年(寛文5年)の地震で被災。現在地に移転した。 1684年(貞享1年)、新井願生寺との間に宗義論争が起こり、願生寺は「異安心」とされ追放された。

東本願寺末の有力寺院だった。1880年(明治13年)から分派運動を始めたが実らなかった。信教の自由が認められた戦後に大谷派を離れ、本山を称し、浄興寺派を組織した。

親鸞の頂骨と歴代本願寺住職の分骨を収める祖師廟の再建を1882年(明治15年)に企画し、1888年(明治21年)に竣工した。

（国史大辞典、日本歴史地名大系）

伽藍

  • 本堂：本尊は阿弥陀如来。小野篁作という。
  • 太子堂：
  • 本廟

組織

歴代住職

  • 25世まで主に『真宗年表』による。
世数 名 生没年 在職年 略歴
1 親鸞 1173-1262 1217-1232? 宗祖。
2 善性 1199-1268 1232?- 周観鸞英。後鳥羽天皇皇子。二十四輩の一人。1268年(文永5年)8月20日死去。70歳。
3 善海 1221-1282 周円。善性の子。1282年(弘安5年)2月1日死去。62歳。
4 専海 1259-1318 法性。1259年(正元1年)生。享年から計算したら1253年(建長5年)生。1318年(文保2年)4月2日死去。66歳。
5 空観 1303-1371 応性。1371年(建徳2年/応安4年)1月10日死去。69歳。
6 善秀 1353-1431 芸範。本願寺に遊学。1431年(永享3年)8月22日死去。79歳。
7 性順 1394-1472 英観。本願寺に遊学。本願寺との関係を深める。1472年(文明4年)6月20日死去。79歳。
8 周観 1399-1465 芸秀。本願寺に遊学。1465年(寛正6年)7月22日死去。67歳。
9 巧観 1424-1502 従範。1502年(文亀2年)6月4日死去。79歳。
10 了周 1446-1511 英正。巧観の長男。本願寺に遊学。1511年(永正8年)2月17日死去。66歳。
11 巧周 1463-1523 了順？英範。了周の弟。巧観の次男。1523年(大永3年)2月10日死去。61歳。
12 了恵 1477-1541 了忠？応正。了周の次男。1541年(天文10年)5月6日死去。65歳。
13 周円 1520-1561 正観。1561年(永禄4年)9月、川中島合戦の兵火で焼死。1561年(永禄4年)9月28日死去。42歳。
14 了性 1536-1595 円応。小市村ついで高井郡別府に移転。1567年(永禄10年)9月、上杉謙信の招きで春日山に移転。1595年(文禄4年)9月1日死去。60歳。
15 善芸 1559-1647 従性。福島城下に移転。1610年(慶長15年)2月、福島城下町を高田に町ごと移転に伴い移転。1647年(正保4年)8月28日死去。89歳。
16 教善 1588-1664 寿観。正室は東本願寺教如の娘。教如の猶子。1664年(寛文4年)1月9日死去。77歳。
17 宣性 1617-1687 従観。教善の子。宣如の猶子。1687年(貞享4年)1月15日死去。71歳。
18 琢性 1652-1689 瑛昭。琢如の猶子。1689年(元禄2年)7月13日死去。38歳。
19 一周 1684-1755 海観、性観、周覚。東本願寺から末寺を剥奪される。1755年(宝暦5年)12月18日死去。72歳。
20 真観 1718-1738 性善。性芸とも。一周の子。1738年(元文3年)11月21日、東本願寺で自殺。21歳。善性以来の家系が断絶。
21 乗善 1756-1807 遍観。本誓寺から入る。1807年(文化4年)4月11日死去。52歳。
22 乗周 1782-1821 遍芸。乗善の子。1821年(文政4年)11月9日死去。40歳。
除歴 真諦 1741-1742 性栄。東本願寺啄如の曽孫。1741年(寛保1年)就任、1742年(寛保2年)退任。
除歴 真勝 1745-1747 性珍。出口光善寺一玄の次男。1745年(延享2年)就任。1747年(延享4年)退任。
23 達英。 1815-1856 朗十。本誓寺から入る。1856年(安政3年)6月18日死去。42歳。
24 稲田勝芸 1843-1892 厳正。達英の子。独立運動を行う。1892年(明治25年)8月23日死去。50歳。
25 稲田英昌 1890-1960 英昌円周。1960年(昭和35年)2月16日死去。71歳。
26 稲田善昭

子院

  • 正光寺：
  • 浄泉寺：
  • 浄正寺：
  • 正念寺：
  • 玄興寺：
  • 西光寺：
  • 専称寺：
  • 善福寺：
  • 勝見寺：廃絶？

資料

古典籍

  • 「浄興寺歴世履歴系譜」
  • 「浄興寺略記」：『高田市文化財調査報告書』所収。
  • 「浄興寺文書」：『高田市文化財調査報告書』所収。

史料集

  • 1961 『高田市文化財調査報告書3浄興寺』
  • 『浄興寺史料目録』
  • 『重要文化財浄興寺本堂保存修理工事報告書』


文献

  • 1665「本誓寺文書、浄興寺文書より見た石山合戦について」
  • 須田篤1998「近世真宗教団における本山の条件ー越後高田浄興寺を中心として」
  • 松田愼也・木村伸1998「近世中期真宗中本山の運営組織ー越後浄興寺台所日記の分析
  • 川村則子2001「新潟県 重要文化財浄興寺本堂」
  • 青木弘治2002「特集 「歴史的な木構造の修理と構造補強」国際シンポジウムに参加してー浄興寺本堂の事例発表の報告」
  • 青木弘治2002「修復トピックス 重要文化財浄興寺本堂の復原と構造補強について」
  • 青木弘治2003「現場レポート 新潟県 重要文化財浄興寺本堂--九年間の計画推移と作業の流れ」
  • 2004『浄興寺ー歓喜踊躍山』
  • 2004『悠久なる御堂ー平成大修理竣工記念』
  • 森岡清美1969「真宗浄興寺派の成立」
  • 森岡清美1973「既成仏教系一小教団独立の心意と理論-真宗浄興寺派の成立過程」
「http://shinden.boo.jp/wiki/%E6%B5%84%E8%88%88%E5%AF%BA」より作成

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