藤崎台招魂社

出典：安藤希章著『神殿大観』（2011-）

藤崎台招魂社。拝殿と本殿があったことが分かる。

藤崎台招魂社

藤崎台招魂社は熊本県熊本市中央区宮内の熊本城跡にあった招魂社。熊本城跡は陸軍第六師団の衛戍地でその付属の営内神社だった。藤崎台は1877年(明治10年)の西南戦争まで藤崎八旛宮が鎮座していた地で、西南戦争の激戦地でもある。日露戦争以後、慰霊祭がここで行われた。神霊常在の社であったのかは不明で、神社行政上の正式な神社ではなかったと思われる。廃絶時期は不明だが、空襲で焼失したか。跡地に花岡山から遷座した熊本県護国神社がある。藤崎台招魂場。藤崎台招魂祭場。

日清戦争前後は山崎練兵場で行っていた。1900年から藤崎台で営むようになり（角川日本地名大辞典）、1907年に招魂社を建立した（神道辞典）という。 祭典は4月30日と5月1日に行われた。花岡山招魂社でも同日に祭典が営まれた。 神仏両式で行うこともあった（正式な神社でないため可能だったのだろう）。