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石塔寺
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2018年11月19日 (月)
石塔寺(いしどうじ)は、滋賀県東近江市石塔町にある天台宗寺院。本尊は聖観音。阿育王が建てた八万四千塔の一つとされる。聖徳太子建立四十六寺の一つ。近江国蒲生郡。正寿院と号す。山号は阿育王山。(参考:同名寺院石塔寺_(同名))
歴史
石造三重塔(高さ7.5m)はインドの阿育王が建てた84000基の仏塔の一つという。実際には奈良時代の建立とみられる。 この塔は百済の石塔の様式に近いとして、天智8年(669)に百済から来た鬼室集斯ら700人が蒲生郡に移住したという日本書紀の記述と結び付ける説があるが、異説もある。
聖徳太子との関連は不明だが、蒲生郡には太子建立の縁起を持つ寺院が多い。 『本朝高僧伝』「寂禅伝」によると、太子が近江に建立した48寺の最後の一つとされ、成就寺と称した。寂禅は治暦3年(1067)、この寺で死去(元亨釈書)。
中世には追善のため、石塔が次々と建てられ、数万基の石塔群となった。
寛永年間、天海門下の行賢が堂宇を再建。 徳川家光から寺領18石を認められる。 幕末、境内整備が進む。
昭和6年、福田海などによって整備された。 (日本歴史地名大系)