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西井戸・山辺御県神社

出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2018年4月29日 (日)

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山辺御県神社(やまべ・の・みあがた・にいます・じんじゃ)は奈良県天理市西井戸堂町にある御県神信仰の神社。官社論社。村社。南北に伸びる古代の幹線道路の中ツ道(橘街道)沿いにあり、近鉄前栽駅の南1.6kmにある。神宮寺として妙観寺がある。山辺御県坐神社

歴史

創建不詳。山辺御県坐神社については正倉院文書「大倭国正税帳」に730年(天平2年)神戸の記述があり、『新抄格勅符抄』によると、806年(大同1年)神封二戸を寄進された。『三代実録』によると859年(貞観1年)従五位上となる。

山辺御県坐神社の候補地は西井戸堂町の他に、別所町説もある。『大和志料』が別所町の神社を官社と比定するのに対して、『大和志』などが西井戸堂町の社を官社とする。西井戸堂町の周辺に「アカタ」や「ミクリ」などの字名が残っており、山辺御県の跡地だと有力視される。

『御堂関白記』に記載のある1007年(寛弘4年)8月4日に吉野に向かう藤原道長が一泊した井外堂(いどどう)は神宮寺妙観寺の観音堂とみられる。近世には白山権現と呼ばれていた。(日本歴史地名大系)

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