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イスラム教の聖人信仰
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2020年8月20日 (木)
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2020年8月20日 (木) 時点における最新版
イスラム教の聖者。キリスト教の聖人信仰、仏教の人物旧跡、祠廟信仰、霊神信仰、御霊信仰も参照。
メッカのカーバ神殿だけでなく、聖者廟も信仰の対象となってきた。
イスラム法ではメッカに行くハッジと、その他の聖地に行くズィヤーラを明確に区別する。
日本の研究者はハッジを「巡礼」と訳し、ズィヤーラを「参詣」と訳す(この訳が日本語として適切かは疑問だが、便宜上これに従う)。
イスラム法学上、メッカ巡礼は信者の義務とすることに異論はないが、参詣については見解が分かれている。
参詣は、神から勧められている行為とする意見から、禁じられている違法行為とする意見まで振り幅が大きい。
メッカ以外の三大聖地、メディナの預言者のモスクとエルサレムのアルアクサーモスクへの参詣を違法とする見解は例外的だが、聖者廟、中でも奇跡を起こしたとされる人物の廟への参詣については近代のイスラム法学では厳しい批判の対象となっている。
しかし、民俗信仰として現代においても衰えることはない。
(後藤明「イスラム巡礼総論」)
聖者の分類
後藤明「イスラム巡礼総論」では聖者を三つに分類する。1ムハンマド以前を含む預言者、2ムハンマドの子孫、3奇跡を起こした人とする。 ここでは修道者(学者も含む)と為政者(聖者と言いづらい場合もあるが便宜上)も加える。
- 1預言者
- 2ムハンマドの子孫
- 3修道者
- 4奇跡を起こした人物
- 5為政者
聖者廟
マシュハド、聖廟、聖墓とも。参詣が盛んな聖者廟の周辺には都市が形成され、聖廟都市などと呼ばれる。 リダー廟のある都市はその名もマシュハドである。
聖者廟一覧
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