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インドの仏教石窟寺院
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
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2015年2月4日 (水) 時点における版
インドの仏教石窟寺院 |
目次 |
概要
西インド、現在のマハーラーシュトラ州周辺に集中して、存在する。紀元前3世紀ごろから、多くの石窟が造られ、1000箇所以上あるとも言われる。 内部や正面には彫刻や絵画が施され、アジャンター石窟寺院、エローラ石窟寺院が代表と言われる。
歴史
仏教石窟は紀元前2世紀から紀元後3世紀の前期と、5世紀から8世紀までの後期に分けられる。 後期に造られた石窟寺院には密教の尊像が現れる。
系譜
寺院名 | 行政区画 | 町名 | 備考 |
---|---|---|---|
アジャンター石窟寺院 | マハーラーシュトラ州 | アジャンター | 全部で29窟ある。前2世紀から7世紀にかけて造られた。 |
エローラ石窟寺院 | マハーラーシュトラ州 | エローラ | 仏教窟、ヒンドゥー窟、ジャイナ窟が並んでいる。全34窟。仏教石窟寺院としては最後期のもの。ヒンドゥー窟では、第16窟のカイラーサ寺院が有名。 |
アウランガーバード石窟寺院 | マハーラーシュトラ州 | アウランガーバード | 全10窟。1~7世紀に造られた。仏教窟末期の姿を見せるものもある。 |
ピタルコラー石窟寺院 | マハーラーシュトラ州 | ピタルコラー | 全部で13窟。紀元前2世紀~後1世紀にかけて造営された。 |
バーンドゥ・レナ石窟寺院 | マハーラーシュトラ州 | ナーシク | 全部で24窟。前1世紀に造られ始めた。3世紀まで続き、5世紀まで維持されたらしい。 |
ジュンナール石窟寺院 | マハーラーシュトラ州 | ジュンナール | 全部で100窟を越え、ほとんどは小さな僧室窟。 |
カンヘーリー石窟寺院 | マハーラーシュトラ州 | カンヘーリー | 全部で109の石窟からなる。2~9世紀に造られたがほとんどは小規模な僧室窟。 |
ベドサー石窟寺院 | マハーラーシュトラ州 | ベドサー | 1世紀ごろの造営。 |
バージャー石窟寺院 | マハーラーシュトラ州 | バージャー | 最初期の仏教石窟。前2~1世紀にかけて造られた。 |
カールリー石窟寺院 | マハーラーシュトラ州 | カールリー | 120年ごろの造営。10ほどの石窟がある。チャイティヤ窟は「石窟寺院の最高傑作」(神谷武夫)。 |
ジュナーガド石窟寺院 | グジャラート州 | ジュナーガド | 3~4世紀の石窟寺院。仏教窟のほかジャイナ窟がある。 |
ダルマラジェシュワール石窟寺院 | マディヤ・プラデシュ州 | ダムナール | 4~5世紀に造られた石窟寺院が50寺ほどある。 |
画像
参考文献
- 神谷武夫『インド建築案内』
脚注
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