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本山寺院
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
2015年5月14日 (木) 時点におけるWikiSysopKARASUYAMA (トーク | 投稿記録)による版
本山寺院 |
概要
各宗各派の拠点となった寺院を紹介する。ただし「本山」と呼ばれたかどうかには拘らず、中心的な役割を果たした寺院を「本山」として紹介するとともに、由緒ある寺格を持つ寺院についても紹介する。
呼称の意味通り考えるならば、末寺の存在が前提の制度で、法要や会議などで末寺の僧侶を動員招集し、さらに末寺の経営に干渉できるような、一定の宗務権限を持った寺院を本山と呼ぶべきである。 歴史的にみると、各宗派に本山制度が整ったのは江戸時代であり、それは幕府の政策があってこそである。それ以前でも各宗派で、本山的役割を果たした寺院は多くあり、盛衰もある。また各宗派において「本山」の意味は異なっている。浄土宗のように非常に限られた寺院のみが「総本山」「大本山」「本山」を称している宗派もあれば、日蓮宗のように由緒ある寺院であれば、多数の寺院が「本山」を名乗っている宗派もある。このような基準の幅広さを考慮すると、本山とは称していないものの門跡や檀林のような由緒ある寺格についても、本山に並ぶ寺格と考えると概括的に捉えやすい。現在は、本山と宗務庁の組織が分離している宗派も多い。
以上のことから、以下の記事では、「本山」と称したかどうかに関わりなく、流派の中心的な役割を果たした寺院や、由緒ある寺格を与えられている寺院を紹介する。