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真宗大谷派江差別院
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2024年5月8日 (水)
真宗大谷派江差別院(しんしゅうおおたには・えさし・べついん)は、北海道檜山郡江差町中歌町にある真宗大谷派の別院。函館別院と同じく、松前・専念寺の掛所に起源する、前近代創建の古刹。旧称は順正寺。江差御坊? 西南300mに本願寺江差別院がある。
歴史
1289年(正応2年)、松前専念寺住職の浄玄が江差を訪れ、掛所を建立したのが始まり。弟子の順正が留守居となった。やがて正式な寺院となり順正寺と称した。1690年(元禄3年)の松前藩史料には寺名が見える。1858年(安政5年)、本山東本願寺から御坊並みとして認められた。同年には現函館別院も御坊となっており、1854年(安政1年)に日米和親条約で箱館が開港したことを受けての動きと思われる。明治になり、別院に列せられ、1879年(明治12年)には専念寺から本山に「献上」されて、本山直轄となった。1893年(明治26年)には寺号を廃した。1678年(延宝6年)、1835年(天保6年)、1881年(明治14年)と三度の火災に見舞われており、現在の本堂は1892年(明治25年)に建立されたものである。
参考文献
- 木場明志監修、2012『別院探訪』真宗大谷派宗務所出版部