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善能寺
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
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善能寺(ぜんのうじ)は京都府京都市東山区泉涌寺山内町にある真言宗寺院。本尊は聖観音。泉涌寺子院。真言宗泉涌寺派。
境内の稲荷神石社は「日本最初の稲荷大明神」という。 823年(弘仁14年)、空海が嵯峨天皇の勅願で創建。元は八条北猪熊(南区戒光寺町のあたりか)にあった。二階堂と称した。 『都名所図会』に「古御旅所」(伏見稲荷大社八条坊門猪熊御旅所)に「八条坊門金替町の南にあり。むかし此所は二階堂観世音ましまして地主を福子稲富といふ。今此観音は泉涌寺の内善能寺にあり。此社の鳥居通を戒光寺町といふ(後略)」とある。
1545年(天文14年)、後奈良天皇の勅命で泉涌寺内に移転。
のち現在の安楽光院跡に移転。
1972年(昭和47年)11月、現在の本堂「祥空殿」竣工。大森健二の設計。北海道「ばんだい号」事故の遺族により航空殉難者の慰霊のため寄進。
庭園「仙遊苑」は重森三玲の作庭。
(日本歴史地名大系、境内由緒書)