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天王殿
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2023年11月19日 (日)
天王殿は仏教建築において護法神を祀る伽藍。中国の寺院建築では、入り口を入ってすぐの場所にあり、本堂(大雄宝殿)の前方にあることが多い。中国における神仏習合を示す施設ともいえる。日本の寺院における仁王門のような位置付けにあると推定される。内部には側面に四天王を祀り、正面中央に弥勒(日本でいう布袋の姿)を祀り、弥勒仏の裏側に背中合わせに韋駄天を祀るのが定式のようである。日本では宇治・万福寺でみることができる。中国宋代の伽藍配置を伝える日本の禅宗寺院には天王殿がないことから、宋代以降に成立したと考えられる。
中国寺院
阿育王寺境内図。伽藍の最も手前に天王殿が配置される。 |
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