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慈尊院
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2019年8月25日 (日)
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+ | 江戸時代、学侶方に属した。 | ||
+ | (『国史大辞典』、『日本歴史地名大系』ほか) | ||
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+ | *弥勒堂:本堂。玉依御前の墓であり、本尊の弥勒菩薩は玉依御前の化身とされる。前方に拝堂が付属。 | ||
+ | *大師堂:本尊は空海。四国霊場の本尊を合祀しており、四国堂ともいう。 | ||
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+ | *鬼子母神堂:本尊は鬼子母神。 | ||
+ | *[[丹生官省符神社]]:慈尊院の鎮守であり、官省符荘の鎮守。現在は別組織。七社明神。 | ||
+ | *[[紀伊・神通寺]]:廃絶。丹生官省符神社の神宮寺。 | ||
+ | *灰塚:弥勒堂のとなりにある2基の五輪塔。 | ||
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+ | ==組織== | ||
+ | 政所別当と四所荘官が置かれた。 | ||
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2019年8月25日 (日) 時点における最新版
慈尊院(じそんいん)は、和歌山県伊都郡九度山町の高野山の麓にある真言宗寺院。本尊は弥勒菩薩。空海の母の玉依御前の墓廟とされる。中世まで高野山の表参道の玄関口であった。町石道の出発点である。高野山真言宗別格本山。慈氏寺。女人高野とも呼ばれる。鎮守は丹生官省符神社。山号は万年山。
歴史
816年、空海が高野山を開いた時、山麓の拠点として政所を設置。この「高野政所」の仏堂が起源と考えられている。 空海の母の玉依御前は、空海を慕って訪ねてきた。高野山は女人禁制とされたため、この地に留まったが、空海は月に九度、高野山を降りて母を見舞った。 835年2月5日、玉依御前が死去。その菩提寺として弥勒菩薩が祀られた。やがて弥勒菩薩は玉依御前の化身とされるようになった。
1023年の藤原道長の高野山参拝と、1048年の藤原頼通の高野山参拝が一つの画期となる。 二人は荘園を寄進して、のちに官省符荘と呼ばれる高野山領が成立し、その管理を担うこととなる。
1124年、鳥羽上皇が参拝。 1171年、焼失。1174年再建。 1474年、洪水の予言があり、弥勒堂のみ現在地に移転。 1540年、洪水で旧地が流出し、川底に沈んだ。現在地が整えられた。 江戸時代、学侶方に属した。 (『国史大辞典』、『日本歴史地名大系』ほか)
伽藍
- 弥勒堂:本堂。玉依御前の墓であり、本尊の弥勒菩薩は玉依御前の化身とされる。前方に拝堂が付属。
- 大師堂:本尊は空海。四国霊場の本尊を合祀しており、四国堂ともいう。
- 多宝塔:本尊は大日如来。
- 鬼子母神堂:本尊は鬼子母神。
- 丹生官省符神社:慈尊院の鎮守であり、官省符荘の鎮守。現在は別組織。七社明神。
- 紀伊・神通寺:廃絶。丹生官省符神社の神宮寺。
- 灰塚:弥勒堂のとなりにある2基の五輪塔。
組織
政所別当と四所荘官が置かれた。