|
ようこそ『神殿大観』へ。ただいま試験運用中です。 |
無量寿寺中院
出典：安藤希章著『神殿大観』（2011-）
（版間での差分）
| 1行： | 1行： | ||
| - | '''中院''' | + | '''中院'''（なかいん）は、埼玉県川越市小仙波町にある[[天台宗]]寺院。本尊は[[阿弥陀如来]]。[[武蔵・無量寿寺|無量寿寺]]の中心的寺院だった（現在は事実上[[武蔵・喜多院]]を中心とする）。旧[[天台宗の檀林寺院|檀林]]。旧称は'''仏地房'''（'''仏地院'''）。山号は星野山。（参考：同名寺院[[中院]]） |
| + | ==歴史== | ||
| + | 無量寿寺の子院。[[円仁]]の創建と伝わる。河越庄は[[新日吉神社]]領となったのをきっかけに[[延暦寺]]と関係をもったとみられる。中世、仏地房と称し、無量寿寺を中興した尊海の系譜を継承する。 | ||
| + | |||
| + | |||
| + | 戦国時代には中院と称した。1558年(永禄1年)、奝芸が[[曼殊院宮]]覚如法親王から[[青蓮院]]門流の相続を認められ、関東における法流伝授を公認され、関東天台宗の拠点となる。この頃、たびたび争論を持ちながらも同じ無量寿寺の子院に発祥する喜多院を支配下に置いた。 | ||
| + | |||
| + | |||
| + | ところが喜多院の[[天海]]が[[徳川家康]]に帰依を得て、1613年(慶長18年)関東天台宗法度が喜多院に下され、立場が逆転して喜多院の支配下に入り、子院となり「寺家」の地位となった。 | ||
| + | （日本歴史地名大系） | ||
[[category:埼玉県]] | [[category:埼玉県]] | ||
2019年9月16日 (月) 時点における版
中院（なかいん）は、埼玉県川越市小仙波町にある天台宗寺院。本尊は阿弥陀如来。無量寿寺の中心的寺院だった（現在は事実上武蔵・喜多院を中心とする）。旧檀林。旧称は仏地房（仏地院）。山号は星野山。（参考：同名寺院中院）
歴史
無量寿寺の子院。円仁の創建と伝わる。河越庄は新日吉神社領となったのをきっかけに延暦寺と関係をもったとみられる。中世、仏地房と称し、無量寿寺を中興した尊海の系譜を継承する。
戦国時代には中院と称した。1558年(永禄1年)、奝芸が曼殊院宮覚如法親王から青蓮院門流の相続を認められ、関東における法流伝授を公認され、関東天台宗の拠点となる。この頃、たびたび争論を持ちながらも同じ無量寿寺の子院に発祥する喜多院を支配下に置いた。
ところが喜多院の天海が徳川家康に帰依を得て、1613年(慶長18年)関東天台宗法度が喜多院に下され、立場が逆転して喜多院の支配下に入り、子院となり「寺家」の地位となった。
（日本歴史地名大系）
