摂津・阿倍寺

出典：安藤希章著『神殿大観』（2011-） 最終更新：2023年1月13日 (金)

近鉄阿部野橋駅そばにある推定地石碑

阿倍寺旧本尊千手観音を祀ると伝える四天王寺六時礼讃堂

阿倍寺（あべでら）は、摂津国東成郡（大阪府大阪市阿倍野区松崎町）にあった安倍氏ゆかりの古代寺院。四天王寺関連旧跡。（参考：同名寺院安倍寺）

松長大明神境内に推定地碑がある。周辺には寺院基壇と思われる地形があり、塔の礎石があった。発掘調査では7世紀後半から末期の瓦が出土している。塔礎石は西成区岸里東の天下茶屋公園に移されて現存。難波京の領域に入っていたかは微妙な位置にある。四天王寺と関連があり、『天王寺誌』に「天王寺ノ末寺」とある。四天王寺六時礼讃堂の千手観音は阿倍寺旧本尊という。阿部寺。阿倍野廃寺。阿倍廃寺。 （2005『難波京』大阪歴史博物館ほか）

松長大明神	松長大明神。井戸の上の空中に祠が建てられている。

資料

• 1935「阿倍寺の遺趾発見さる」[1]
• 1925『天王寺村誌』「阿倍寺跡」[2]