ようこそ『神殿大観』へ。ただいま試験運用中です。 |
日光東照宮関連旧跡
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2017年4月23日 (日)
一覧
日光遷座旧跡
神柩を久能山から日光へ奉遷したときの旧跡。その街道を「御尊櫃御成道」(御尊柩御成道)という。改葬については藤原鎌足の多武峰改葬を先例として正当化された。本当に遺骸が日光に遷されたのか、それとも位牌や像のような象徴物のみが遷され、遺骸は久能山に残されたのかは議論がある。調査はされていない。墓でなく遺骸が神聖視された例としては上杉謙信の例がある。
- 15日出発:久能山東照宮:静岡県静岡市駿河区。久能山。
- 15日通過:清見寺:静岡県静岡市清水区興津清見寺町。清見寺を通ったとする文献もあるが、地名として記したものか。
- 15日宿泊:善得寺御殿:静岡県富士市今泉5丁目。善徳寺御殿とも。かつて善得寺という大寺院がこの地にあった。跡地不詳。
- 16日通過:吉原:静岡県富士市吉原。
- 16日通過:浮島ケ原:静岡県富士市中里。
- 16~17泊:三島宿:静岡県三島市。宿泊地不詳。
- 18日通過:箱根山:神奈川県足柄下郡箱根町。
- 18~19泊:小田原御殿:神奈川県小田原市。小田原城内。
- 20日通過:大磯:神奈川県中郡大磯町。
- 20日宿泊:中原御殿(中原東照宮):神奈川県平塚市御殿。平塚日枝神社境内に遷座。
- 21?通過:宗仲寺:神奈川県座間市座間1丁目。寺伝によると、休息所になったという。
- 21?通過:福昌寺:東京都町田市。寺伝によると、休息所になったという。
- 21~22泊:府中御殿(府中東照宮):東京都府中市。府中宿。大国魂神社境内に創建。23日まで滞在ともいう。
- 23~26泊:喜多院(仙波東照宮):埼玉県川越市。川越宿。遷座の道中で最大規模の法要が行われた。
- 27日宿泊:忍城:埼玉県行田市。宿泊所ははっきりしないが、忍城と考えられている。忍城跡には忍藩大坂蔵屋敷から明治に遷された忍東照宮がある。
- 28日通過:館林城:群馬県館林市。
- 28日宿泊:惣宗寺(佐野東照宮):栃木県佐野市。
- 28?通過:龍昌寺:栃木県小山市。道中の休息所になったというが地理的に無理がある。
- 29~3泊:下野・薬王寺:栃木県鹿沼市。
- 4月4日着:日光山座禅院:栃木県日光市。座禅院は、日光山権別当として山内を治めた本坊(別当は既に廃絶)。座禅院も1613年(慶長18年)に廃絶していたはずだが、その跡地に奉安されたのだろうか。
- 4月8日葬:日光山奥之院:栃木県日光市。現在の日光東照宮奥社。宝塔の下に改葬する。
- 4月14日:神霊を仮殿に遷座。秀忠、勅使らが臨席。
- 4月15日:秀忠、仮殿を参拝。
- 4月16日:神霊を正殿に遷座。秀忠、勅使らが臨席。
- 4月17日:正殿で一周忌(一年祭)を勅会として行う。導師は天台座主の梶井門跡最胤法親王。秀忠参拝。
- 4月19日:この日から宝塔前で法要。20日からともいう。
会津遷座旧跡
戊辰戦争の勃発に伴い、旧幕府軍はその権威の源泉ともいえる徳川家康の神柩を日光東照宮から持ち出し、東北を進んだ。