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本山寺院
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2019年12月28日 (土)
(本山から転送)
本山寺院 |
目次 |
概要
各宗各派の拠点となった寺院を紹介する。ただし「本山」と呼ばれたかどうかには拘らず、中心的な役割を果たした寺院を「本山」として紹介するとともに、由緒ある寺格を持つ寺院についても紹介する。
呼称の意味通り考えるならば、末寺の存在が前提の制度で、法要や会議や伽藍整備などで末寺の僧侶や信者を動員招集し、さらに末寺の経営に干渉できるような、一定の宗務権限を持った寺院を本山と呼ぶべきである。現在は、本山と宗務組織が分離している宗派も多く、実権はなく名誉的な格式となっていることも多い。
歴史的にみると、各宗派に本山制度が整ったのは江戸時代であり、それは幕府の政策があってこそである。それ以前でも各宗派で、本山的役割を果たした寺院は多くあり、盛衰もある。また各宗派において「本山」の意味は異なっている。現在、浄土宗知恩院派のように非常に限られた寺院のみが「総本山」「大本山」「本山」を称している宗派もあれば、日蓮宗久遠寺派のように由緒ある寺院であれば、50以上の寺院が「本山」を名乗っている宗派もある。このような基準の幅広さを考慮すると、本山とは称していないものの門跡、檀林、触頭、僧録司、別院、御坊のような由緒ある寺格についても、本山に並ぶ寺格と考えると概括的に捉えやすい。
以上のことから、以下の記事では、「本山」と称したかどうかに関わりなく、流派の中心的な役割を果たした寺院や、由緒ある寺格を与えられている寺院を紹介する。
系譜
脚注
資料
- 幕府寛政8年調査資料[1]:『政教中正論』