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盲僧関連旧跡
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2021年7月20日 (火)
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*[[清聚庵]]:京都府京都市下京区仏光寺西町。廃絶。 | *[[清聚庵]]:京都府京都市下京区仏光寺西町。廃絶。 | ||
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*[[延暦寺正覚院]]:青蓮院門跡の前に盲僧を管轄。 | *[[延暦寺正覚院]]:青蓮院門跡の前に盲僧を管轄。 | ||
*[[岩手・大乗寺]]:岩手県一関市。オシラサマ系の巫女教団の天台宗系寺院。大和宗総本山。 | *[[岩手・大乗寺]]:岩手県一関市。オシラサマ系の巫女教団の天台宗系寺院。大和宗総本山。 | ||
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+ | *鵜戸窟:薩摩琵琶の発祥地という。 | ||
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+ | *浄善寺:長崎県北松浦郡小値賀町笛吹郷。最澄に師事した教伝が創建したという。代々筑前琵琶を伝えた。 | ||
+ | *長嶋寺:鹿児島県南九州市川辺町上山田。地鎮陀羅尼経を唱えて巡った。盲僧琵琶。廃絶。 | ||
+ | *永照寺:宮崎県日南市中村。目井津。常楽院系か。廃絶。 | ||
==人物== | ==人物== | ||
*祐教礼師(生没年不詳):伝説的な琵琶法師。仏教伝来の頃、11歳で、日向の鵜戸窟([[鵜戸神宮]])に流されたが、九州各地を琵琶を弾きながら地神経を唱えて巡ったのが薩摩琵琶の始まりという。遊教霊師。祐教礼子。 | *祐教礼師(生没年不詳):伝説的な琵琶法師。仏教伝来の頃、11歳で、日向の鵜戸窟([[鵜戸神宮]])に流されたが、九州各地を琵琶を弾きながら地神経を唱えて巡ったのが薩摩琵琶の始まりという。遊教霊師。祐教礼子。 | ||
- | *橘定玄(766- | + | *橘定玄(766-823):[[橘氏]]。筑前琵琶の祖とされる伝説的な人物。[[延暦寺]]を建設する際の地鎮祭に琵琶を奉仕したという。筑前に[[筑前・成就院]]を創建。玄清。墓所は[[玄清墓|四王寺山]]と[[玄清墓 坂本伝承地|坂本]]にある。 |
*満市坊(生没年不詳):伝説的な琵琶法師。延暦寺を建設する際の地鎮祭に琵琶を奉仕したという。京都にとどまり、逢坂山に常楽院妙音寺を建てたという(薩摩の[[中島・常楽院]]の起源)。 | *満市坊(生没年不詳):伝説的な琵琶法師。延暦寺を建設する際の地鎮祭に琵琶を奉仕したという。京都にとどまり、逢坂山に常楽院妙音寺を建てたという(薩摩の[[中島・常楽院]]の起源)。 | ||
- | *[[人康親王]](831- | + | *[[人康親王]](831-872):[[仁明天皇]]皇子。 |
- | * | + | *[[蝉丸]](生没年不詳):[[醍醐天皇]]の皇子という説がある。 |
*生仏(生没年不詳):平曲の祖。[[慈円]]の庇護を受け、平家物語を歌ったという。 | *生仏(生没年不詳):平曲の祖。[[慈円]]の庇護を受け、平家物語を歌ったという。 | ||
*城一(生没年不詳):琵琶法師。筑紫に住んだという。 | *城一(生没年不詳):琵琶法師。筑紫に住んだという。 | ||
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*如一(生没年不詳):一方流琵琶の祖。生仏に学んだとも、城一に学んだとも、城一と同一人物ともいう。 | *如一(生没年不詳):一方流琵琶の祖。生仏に学んだとも、城一に学んだとも、城一と同一人物ともいう。 | ||
*明石覚一(?-1371):覚一検校。如一の弟子。平曲の基礎を築く。総検校。 | *明石覚一(?-1371):覚一検校。如一の弟子。平曲の基礎を築く。総検校。 | ||
- | *総一検校:(?- | + | *総一検校:(?-1462):竹永検校。一方流の琵琶法師。源照派の祖。総検校。[[後花園天皇]]から紫衣を賜った。 |
*石村検校(生没年不詳):三味線の祖。琵琶法師だったが、琉球の楽器を改良して三味線を始めたという。 | *石村検校(生没年不詳):三味線の祖。琵琶法師だったが、琉球の楽器を改良して三味線を始めたという。 | ||
*沢住検校(生没年不詳):浄瑠璃三味線の祖とされる。 | *沢住検校(生没年不詳):浄瑠璃三味線の祖とされる。 |
2021年7月20日 (火) 時点における最新版
この項目では琵琶法師、盲僧琵琶、盲僧箏曲、箏曲、当道座、その他の盲僧などを扱う。
流派
- 当道座:久我家を本所とした。
- 妙観流:
- 師道流:
- 源照流:
- 戸島流:
- 妙聞流:
- 大山流:
- 地神盲僧:青蓮院を本所とした。荒神琵琶、地神盲僧、仏説座頭とも。
- 筑前琵琶:
- 薩摩琵琶:
一覧
- 清聚庵:京都府京都市下京区仏光寺西町。廃絶。
- 江島杉山神社:東京都墨田区。
- 筑前・成就院:福岡県福岡市南区。筑前琵琶。
- 中島・常楽院:鹿児島県日置市吹上町。薩摩琵琶の発祥地。鹿児島に移転。
- 鹿児島・常楽院:鹿児島県鹿児島市。薩摩琵琶。日南に移転。
- 板敷・常楽院:宮崎県日南市板敷。薩摩琵琶。
- 生目神社:宮崎県宮崎市。県社。
- 関蝉丸神社:滋賀県大津市。
- 徳林庵:京都府京都市山科区。人康親王の供養塔。
- 十禅寺:京都府京都市山科区。人康親王邸跡。
- 青蓮院門跡:京都府京都市東山区。江戸時代まで天台宗の盲僧を管轄していた。
- 延暦寺正覚院:青蓮院門跡の前に盲僧を管轄。
- 岩手・大乗寺:岩手県一関市。オシラサマ系の巫女教団の天台宗系寺院。大和宗総本山。
- 三徳院:宮崎県えびの市栗下。
- 日向・鶏足寺:
- 増長寺:
- 長久寺:
- 鵜戸窟:薩摩琵琶の発祥地という。
- 浄善寺:長崎県北松浦郡小値賀町笛吹郷。最澄に師事した教伝が創建したという。代々筑前琵琶を伝えた。
- 長嶋寺:鹿児島県南九州市川辺町上山田。地鎮陀羅尼経を唱えて巡った。盲僧琵琶。廃絶。
- 永照寺:宮崎県日南市中村。目井津。常楽院系か。廃絶。
人物
- 祐教礼師(生没年不詳):伝説的な琵琶法師。仏教伝来の頃、11歳で、日向の鵜戸窟(鵜戸神宮)に流されたが、九州各地を琵琶を弾きながら地神経を唱えて巡ったのが薩摩琵琶の始まりという。遊教霊師。祐教礼子。
- 橘定玄(766-823):橘氏。筑前琵琶の祖とされる伝説的な人物。延暦寺を建設する際の地鎮祭に琵琶を奉仕したという。筑前に筑前・成就院を創建。玄清。墓所は四王寺山と坂本にある。
- 満市坊(生没年不詳):伝説的な琵琶法師。延暦寺を建設する際の地鎮祭に琵琶を奉仕したという。京都にとどまり、逢坂山に常楽院妙音寺を建てたという(薩摩の中島・常楽院の起源)。
- 人康親王(831-872):仁明天皇皇子。
- 蝉丸(生没年不詳):醍醐天皇の皇子という説がある。
- 生仏(生没年不詳):平曲の祖。慈円の庇護を受け、平家物語を歌ったという。
- 城一(生没年不詳):琵琶法師。筑紫に住んだという。
- 宝山(生没年不詳):島津忠久と共に薩摩に下り、中島・常楽院を創建。
- 藤原景清(?-1196):琵琶法師の祖神とされる武士。源平合戦に平氏方として参戦。壇ノ浦後も生き延びた。盲目の琵琶法師となり流浪したという伝説がある。『平家物語』を始め、謡曲や能で悲劇的な英雄とされた。生目神社祭神。平景清。
- 八坂城玄(?-1318):八坂検校。八坂流(城方流、関流)琵琶の祖。城一に学んだともいう。城元。
- 如一(生没年不詳):一方流琵琶の祖。生仏に学んだとも、城一に学んだとも、城一と同一人物ともいう。
- 明石覚一(?-1371):覚一検校。如一の弟子。平曲の基礎を築く。総検校。
- 総一検校:(?-1462):竹永検校。一方流の琵琶法師。源照派の祖。総検校。後花園天皇から紫衣を賜った。
- 石村検校(生没年不詳):三味線の祖。琵琶法師だったが、琉球の楽器を改良して三味線を始めたという。
- 沢住検校(生没年不詳):浄瑠璃三味線の祖とされる。
- 淵脇了公(生没年不詳):薩摩琵琶の祖。常楽院31世。島津忠良の命で、薩摩琵琶を創始。寿長院と称す。
- 波多野孝一(?-1651):波多野検校。一方流の支流の波多野流の祖。江戸平曲の始祖。当道座の総検校に就任。
- 八橋城談(1614-1685):八橋検校。八橋流箏曲の祖。
- 前田九一(?-1685):前田検校。一方流の支流の前田流の祖。
- 北島城春(?-1690):北島検校。八橋検校の弟子。第34代職検校。
- 杉山和一(1613-1694):杉山検校。杉山流鍼術の祖。
- 継山阿一(?-1697):継山検校。継山流箏曲の祖。
- 柳川検校(生没年不詳):柳川流地歌三味線の祖。
- 生田幾一(1656-1715):生田検校。生田流箏曲の祖。北島検校の弟子。
- 三橋検校(1693?-1760):江戸生田流箏曲の祖。
- 塙保己一(1746-1821):盲目の国学者。驚異的な記憶力で『群書類従』を編纂。惣録検校。総検校。
- 山田検校(1757-1817):山田流箏曲の祖。第68代惣録検校。
- 中山琴主(1803-1880):八雲琴の祖。出雲大社で霊夢を得て八雲琴を創始した。