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塔院寺
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-)
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五台山の5つの峰に囲まれた地にある町「台懐鎮」にある。霊鷲峰の麓にある。伽藍の中心となる大白塔は五台山のシンボル的存在として認知されている。元は[[顕通寺]]の一院「閣院」であったとされ、[[阿育王]]が造立した8万4000塔の一つが埋納されているという。『古清涼伝』では、顕通寺から北に4里にあった焼身寺に阿育王の古塔があったと記す。劉謙之はここで『華厳論』を書いたという。のちに独立し、[[チベット仏教]]の寺院となった。大白塔は「釈迦牟尼舎利塔」とも言われ、高さ56.4メートル。明の永楽5年(1407)の再建のあと、万暦10年(1582)に再建されたのが現在の塔である。蔵経閣には漢訳大蔵経、チベット大蔵経、蒙古大蔵経が収められているほか、血で書かれた民国時代の『華厳経』がある。万仏閣には文殊菩薩の泥塑像1万体が祀られているが、昔五台山に一万の文殊が現れたという伝承に基づく。五台山の護法神である竜王を祀る五爺廟がある。 | 五台山の5つの峰に囲まれた地にある町「台懐鎮」にある。霊鷲峰の麓にある。伽藍の中心となる大白塔は五台山のシンボル的存在として認知されている。元は[[顕通寺]]の一院「閣院」であったとされ、[[阿育王]]が造立した8万4000塔の一つが埋納されているという。『古清涼伝』では、顕通寺から北に4里にあった焼身寺に阿育王の古塔があったと記す。劉謙之はここで『華厳論』を書いたという。のちに独立し、[[チベット仏教]]の寺院となった。大白塔は「釈迦牟尼舎利塔」とも言われ、高さ56.4メートル。明の永楽5年(1407)の再建のあと、万暦10年(1582)に再建されたのが現在の塔である。蔵経閣には漢訳大蔵経、チベット大蔵経、蒙古大蔵経が収められているほか、血で書かれた民国時代の『華厳経』がある。万仏閣には文殊菩薩の泥塑像1万体が祀られているが、昔五台山に一万の文殊が現れたという伝承に基づく。五台山の護法神である竜王を祀る五爺廟がある。 | ||
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2016年6月24日 (金) 時点における版
塔院寺は、中国山西省の五台山にある、同山のシンボル「大白塔」があるチベット仏教寺院。山の守護神の竜王を祀る五爺廟がある。
五台山の5つの峰に囲まれた地にある町「台懐鎮」にある。霊鷲峰の麓にある。伽藍の中心となる大白塔は五台山のシンボル的存在として認知されている。元は顕通寺の一院「閣院」であったとされ、阿育王が造立した8万4000塔の一つが埋納されているという。『古清涼伝』では、顕通寺から北に4里にあった焼身寺に阿育王の古塔があったと記す。劉謙之はここで『華厳論』を書いたという。のちに独立し、チベット仏教の寺院となった。大白塔は「釈迦牟尼舎利塔」とも言われ、高さ56.4メートル。明の永楽5年(1407)の再建のあと、万暦10年(1582)に再建されたのが現在の塔である。蔵経閣には漢訳大蔵経、チベット大蔵経、蒙古大蔵経が収められているほか、血で書かれた民国時代の『華厳経』がある。万仏閣には文殊菩薩の泥塑像1万体が祀られているが、昔五台山に一万の文殊が現れたという伝承に基づく。五台山の護法神である竜王を祀る五爺廟がある。