ようこそ『神殿大観』へ。ただいま試験運用中です。 |
下京・福田寺
出典:安藤希章著『神殿大観』(2011-) 最終更新:2021年8月1日 (日)
福田寺(ふくでんじ)は京都府京都市下京区本塩竈町にある皇族・鎌倉将軍ゆかりの時宗寺院。本尊は阿弥陀如来。遊行派。通称は汁谷道場、渋谷道場。山号は東岡山。(参考:同名寺院福田寺)
鎌倉将軍6代宗尊親王(1242-1274)が帰洛後に開いたという。 親王は後嵯峨天皇第一皇子で亀山天皇の兄。1252年(建長4年)、幕府に将軍として迎えられたが1265年(文永2年)に職を解かれ、京都に送還された。 寺伝によると1272年(文永9年)2月、出家して尭空と名乗り、3月、東山汁谷(渋谷、しるたに、しぶたに)に福田寺を建てたという。 ただし一般には法名は行証または覚恵として知られている。 天台律だったというが、どのようなものかは不明。
『中昔京師地図』には渋谷道の南側に仏光寺の東に描かれる。 1486年(文明18年)には時宗となり、市屋道場金光寺末となっていた。 1598年(慶長3年)、豊国神社造営のため、高倉五条の南(現下京区福田寺町)に移転させられたが、 数年のうちに現在地に移転した。西本願寺造営のために移転させられた本寺金光寺の南に当たる。 朱印地6石。1788年(天明8年)、1864年(元治1年)焼失。 (『日本歴史地名大系』)