天曜寺

出典：安藤希章著『神殿大観』（2011-）

2022年6月12日 (日) 時点における版

天曜寺（てんようじ）は和歌山県和歌山市和歌浦（紀伊国海草郡）にあった天台宗寺院。和歌山東照宮や和歌山徳川家霊廟の別当。雲蓋院。子院に寺号を移して存続している。山号は和歌山。

歴史

和歌山東照宮#歴史を参照。

境内

（紀伊続風土記）

• 本堂：
• 大書院：
• 小書院：
• 新書院：
• 内仏殿：
• 方丈：
• 外庫裡：
• 内庫裡：
• 表玄関：
• 内玄関：
• 南龍公御霊屋：墓所は長保寺にあるため、こちらは簡素なものだったが後に新廟が建てられた。
• 御霊屋：高林公・深覚公御相龕。顕自在公・香〓公御相龕。
• 御霊屋：大慧公・菩提心公。
• 清渓公御霊屋：
• 霊牌殿：世子と正室の位牌を祀る。俊岳世子・貞恭尊夫人・宝池世子・一生世子・観達世子・永隆夫人・清信夫人・浄眼夫人・明説夫人・澄清夫人。
• 位牌堂：子女の位牌を祀る。
• 和合院内御霊屋：大猷院・浚明院・厳有院・孝恭院・常憲院・有徳院

子院

（紀伊続風土記） 東照宮と御霊屋に奉仕する。

• 和合院：寺中六箇坊。1622年(元和8年)、安藤直次が創建。元は名草郡別所にあった。開山は仙栄。
• 玉泉院：寺中六箇坊。1626年(寛永3年)以後、粉河寺御池坊の天英（天海の弟子）の創建。
• 正法院：寺中六箇坊。1643年(寛永20年)頃、水野義重の創建。開山は吉野山の慶海。
• 宝蔵院：寺中六箇坊。1623年(元和9年)、水野重良の創建。開山は駿河宝蔵坊慶順。
• 大相院：寺中六箇坊。和歌山県和歌山市和歌浦中。1628年(寛永5年)、彦坂正造が創建。開山は比叡山常光坊（南光坊）弟子の円移。神仏分離後、本寺と合併して雲蓋院として存続する。
• 十如院：寺中六箇坊。1626年(寛永3年)以後に上野柳生坊が創建。初めは円成院といい、1717年(享保2年)円照院と改称し、1729年(享保14年)十如院と改称。
• 明王院：外六箇坊。海部郡吹上。
• 円寿院：外六箇坊。和歌浦。
• 了法寺：外六箇坊。名草郡坂田。
• 浄福寺：外六箇坊。若山北新町。
• 上願寺：外六箇坊。若山広瀬。
• 功徳寺：外六箇坊。若山一里山町。

組織

住職

• 1天海（1536-1643）<1621-1621>：1621年(元和7年)11月から12月まで天曜寺住職（南紀徳川史）。
• 2円空（?-1640）<1621-1640>：1621年(元和7年)12月、天曜寺住職。1640年(寛永17年)2月死去。日光院と号す。（南紀徳川史）
• 3豪俔（?-1654）<1641-1654>：金峰山寺初代学頭。寛永寺執当。出雲国出身。藤原氏。鰐淵寺豪村のもとで得度。寛永寺双厳院に住す。1626年(寛永3年)、徳川頼宣の帰依で寛永寺真如院を創建。1641年(寛永18年)から1654年(承応3年)まで天曜寺住職。1650年(慶安3年)8月、輪王寺宮から「雲蓋院」号を賜る。1653年(承応2年)権僧正。鳳来山東照宮や鳥取東照宮の勧請に天海の代理として赴く。1654年(承応3年)3月11日死去。68歳。（南紀徳川史）
• 千海（）<>：留守居。円成院。（南紀徳川史）
• 4憲海（）<1655-1672>：円空の甥。讃岐国阿野郡出身。小野氏。生駒高俊の家臣の子。実憲から受法。法勝寺円頓戒を受ける。延暦寺西谷放光院、北谷蓮華院に住す。1654年(承応3年)寛永寺真如院2世。同年、成菩提院住職。1655年(明暦1年)から1672年(寛文12年)まで天曜寺住職。1660年(万治3年)8月、権僧正。1692年(元禄5年)4月21日死去。89歳。大同寺を復興。法勝寺戒和尚。（南紀徳川史）
• 5宗海（）<1672-1695>：豪俔の弟子。寛永寺双厳院に住す。1667年(寛文7年)寛永寺真如院4世。1672年(寛文12年)10月、天曜寺住職を兼務。1675年(延宝3年)真如院を譲る。1695年(元禄8年)天曜寺を引退。権僧正。（南紀徳川史）
• 6亮海（?-1697）<>：1697年(元禄10年)3月23日死去。
• 10貫春（）<?-1783>：佐渡出身。1783年(天明3年)引退。一地院と号す。